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日本経済と社会正義

 ゲインのゴトウです。

 普段は、ゲインの視点から厳選した日本の素晴らしい無垢の木と自然塗料をご紹介していますが、今日は日曜、ちょっと趣向を変えて、経済社会の在り方について考えて見たいと思いました。

 衆議院の総選挙が35日後に控えていますが、次期政権での合従連衡を図る動きが、これから日増しに激しくなっていくでしょう。

 小泉政権の負の遺産が、想像以上に大きく、日本経済を無防備な狩場にしてしまったために、世界中のヘッジファンドに、良いように利用されている現状ですが、このことはマスコミが報道しているような生半可な危機ではありません。


 学問的に見ると、日本経済は、「おまえは、もう死んでいる」状態で、貨幣経済の矛盾の吹き溜まりの様相を呈しているようです。

 まずアダムスミスという古典経済学者の言葉から引用します。

 「公債は、税金を担保とする借金で、非生産的であり、国を亡ぼす」といいました。公債に頼った財政は、必ず国民に犠牲を強いるということです。100年以上前から、分かっていたことです。

 果たして、結果は見た目では、国は滅びてはいません。でも国民経済は、どうなっているでしょうか?

 日本の国債は、すでに860兆円を超え、再来年には1000兆円にまで膨らむともいわれています。日本は、この20年、毎年赤字経済を繰り返していますが、実質的には、企業でいうと、完全に倒産状態なのです。

 それがなぜ公的に倒産を認めないかというと、日本の資産とのバランスでは、まだ均衡していると報告されていますが、国債はお金そのものではありません。借金をするための約定付預かり証書でしかありません。

 お金を持っていないから国債を発行するのですから、元利均等の返済も不可能なほど、致命的な領域にまで、日本経済は深刻な破綻状態にあるといわれています。

 それに国債とは、国の借金といいますが、借金のしわ寄せは、すべて国民が受け持つことになっているのが事実なのです。つまり国債は国民の借金であって、その真実を知らさずに、官僚は経済を知らない政治家を利用して、毎年数十兆円の借金を増やしている。

 判断はするが、自ら決断はしないのが官僚。決断はするが、官僚任せなのが、これまでの自公の政治家たち。小泉チルドレンのような経済に無知な政治家が多くなると、根のない浮き草のような政治が膿み出されるようです。

 消費税を上げるとか上げないとかの問題ではなく、国債はすべて税金で賄われているのですから、すでに実質的な増税が行われているということです。860兆円の累積増税です。しかしその手段も限界に来ているため、国が負うべき社会保障費を大幅に削らなくてはならなくなっている。

 
 お金というモノ
 
 お金は、金銀銅の貨幣が紙幣に転化されると、突然様相を変える代物です。交換手段として、圧倒的な価値を持ちます。実物の金地金を持つことが、本当の意味の「お金持ち」ですが、紙幣は、簡単に貯蔵しやすくしてしまいます。

 社会不安が起きると、お金は貯蔵される方向に動きます。お金は利益を求めて流動する性質があるからです。社会不安が増すと、経済格差が助長されます。

 交換手段としてのお金の価値が相対的に低くなると、取引は滞り、流動・循環しなくなります。

 そうなると、社会の血液としての役割を果たせなくなり、その血液が届かないところから壊死することになる。

 
 昨年のサブプライムローンから発した金融危機は、実質的なお金が、証券化された資産額の数%しかなかったことと、米国がそれをネタに世界中からお金をかき集めたことの歪みが、露骨に露呈した事件とも言えると思います。

 日本はバブル経済の破綻で、何を反省できたのだろう?本当の解決策を先送りしながら、国民がおとなしいことを良いことに、ダラダラと国債発行という増税を続けてきたのではないでしょうか?

 今回の経済危機では、派遣切りや社会的弱者の切捨てが公然と行使されていますが、それこそお金という血液が末端にまで回らなくなった証です。


 派遣切りでは、30台の若者が中心となっているようで、彼らが可哀相でなりません。日本のバカ政治家と狡猾な官僚組織の失敗のいけにえにされていることは明々白々なのです。

 その血液が届かないところから壊死することになるといいましたが、その届かないところが、福祉行政であり、社会保障であり、中小零細企業と派遣労働者です。

 なぜそこからお金が引き上げられるか? そこはお金がかかるだけで、お金を生まないからです。あくどい銀行でも、なぜ国が救済するか? お金のカラクリの主人公だからです。そのカラクリのお蔭で、日本は見た目上破綻しなくてすんでいるからです。

 一部の富裕層には痛くもかゆくもないことですが、圧倒的多数の国民の経済的生活を圧迫し、社会保障というサービスもしない、その上国会の肝いりで決めた派遣労働者という非情な囲い込み(モノ扱い)を合法化してしまいました。

 これは、日本の社会が、すでに足元から崩壊している現象です。
by MUKUZAIKENKYU | 2009-07-26 08:38 | コラム 政治・経済・社会
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