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九州の杉3 小国杉と日田杉

木の住まい取扱説明書 木の輝きはリッチの源!

日本の住まいを良くする無垢材研究会   木の案内舎ゲインのゴトウです



 居心北九州の発足式から一夜明け、土曜日は朝から福岡と北九州を駆けずり回っていました。


 でも一年前までは、福岡の建築家の大半は休む暇もなく、私も、土曜は集中的に訪問させていただいていましたが、今年に入ってから、とりわけ夏以降は、大半の設計事務所が休むようになったようです。


 福岡は、数年前までミニバブルで、地価も上がれば、投資目的のビルがバンバン建築されていました。九州大学の周辺などは、ワンルームマンションが、まるで雨後の筍のように林立していました。


 ところが、今ではどこも半分近くが空室です。値段を下げても、入居者が増えるわけでもなく、これでは近いうちに、マンション1棟ごとの投売りが始まるでしょう。


 九州大学が、前原に集中移転することは、何年も前から分かっていたはずなのに、いずれもぬけの殻になる既存地にマンションなんか建てるから、こんなことになる。


 おそらく地の利や地勢図の変化に無頓着な投資家が、売り逃げする魂胆で造らせたのでしょう。


 ビジネスビルに至っては、もっと悲惨。呉服町や祇園町から天神周辺では、真新しいビルすべてに、テナント募集中の張り紙が貼られています。



 でも、福岡は北九州と違って、大手依存の構造が希薄なので、この状況は近いうちに改善されるはずです。底力が違います。



九州の杉:


 前回までは、九州南部の杉について、簡単にご紹介しました。


 飫肥杉が中心でしたが、インターネットを検索すると、飫肥杉を宣伝しているサイトが実に多い。構造材としてではなく、床や壁材の宣伝もありました。関東圏の材木屋やビルダーまで、九州の杉として紹介しています。


 まあ仕方ないっちゃあ仕方ない、・・・情報も持っていないのでしょう。宮崎県は、この成長の早い杉がタブつき気味なので捌くのに一生懸命です。それに反応するかのように、あちこちでオビスギをブランド化しようと、躍起になっている。


 九州の杉を知り尽くしている材木屋ゲインとしては、苦笑いするしかありませんが、まあ過供給状態にある飫肥杉は、いろんな方法で販売するしかありません。ゲインとしては、そんな軽薄な動向に与することはありません。



 九州の中部では、もっとも有名な杉として小国杉があります。挿し木による造林を、九州で最初に始めて、一定に成果を出している地域です。気候や地域の姿も良い方なので、全国からデザイナーも集まってきているところです。


 でも小国杉と言っても、特別の品種があるわけではありません。中心的な品種は、ヤブクグリとアヤスギです。混生しているので、具体的な地域分けはしにくいのですが、あえて言えば、ヤブクグリの中心地が日田で、アヤスギは熊本北部になるでしょう。


 小国杉の大半は、ヤブクグリともいわれています。挿し木苗に向いているからということです。よく日田杉も、九州のブランド杉のひとつに挙げられるようですが、この日田杉、江戸時代に天領となって、その後にいろんな苗を持ち込んだようです。


 吉野杉あり、北山杉あり、その混血種もあるはずです。


 飫肥杉と並んで成長が早いためか、樹齢が40年を過ぎても、飫肥杉がある程度赤みが多くなるのに対して、辺材の白太部分が多い木です。芯部分は、赤みもありますが、どちらかというと黒芯が多い。


 日田は、中心を流れる三隈川を挟んで発展した街ですが、この谷の多い地域では、谷底から採った杉は芯が黒く、中腹で伐採した木に、比較的赤みの杉が多く生長しているようです。これらをしっかり分別して販売すれば、日田杉もブランド化しやすかったかもしれません。


 次回はアヤスギについて、です。



ホームページ→ http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2009-10-05 18:17 | 木 無垢材 自然
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