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木になる生活

日本の住まいを良くする無垢材研究会 
 
                     木の住まい案内舎ゲインのゴトウです


 土曜日のこと。ある会合?・・・いや、パーティーが、福岡の天神にあるLビルで開催されました。

 昼からの開催ながら、B〇〇〇M〇という名のちょっと趣向が面白い会場でした。

 のっけからアルコールOKということで、カクテルをいただきました。ジンリッキーを注文しました。出されたのは、なんでかレモンなしのジンフィズでした。

 パーティーが終わって、待っていたのは打ち上げでした。お~い、さっきから酒を飲んでたのに、河岸を替えての呑み直しでした。

 そうこうしていると、土曜ということもあり、やはり悪友から「今夜、どげんね?明日がホワイトデーやろ~?お返しバせんならんとよ。もうクッキーバ買うとるけん、付き合わんね」

 ・・・私のポリシーは、断らないことです。当然3次会に突入しました。

 日曜がどうなったか、想像付きますよね。


 私の幼い頃には、まだまともにクルマが走っておらず、当時父が商売道具に揃えたものは、リヤカー付のバイクでした。大型サイドカーですね。イメージできますか?

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 上の写真がリヤカーですが、これをバイクの横に装着して、材料を運んだのです。私も、何度か乗せてもらった記憶があります。幅が広いので、ハンドリングがけっこう難しい。何回か振り落とされそうになりました。

 そして最初に手に入れたクルマが、キャロル

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 買ったばかりのとき、父親は、ギアの入れ方がおかしくて、いつもガリガリ音をさせて運転をしてました。それでも、マイカーを持つことは、親父の夢だったのでしょう。顔を高揚させながら、ニコニコしながらガリガリ、ガリガリ、・・・

 当時の道路には、よく馬糞が落ちていました。独特の臭いが辺りに漂って、その臭いがすると、また馬車が通過したことが分かります。トラックといっても、ほとんどが三輪車。軽トラックも、ミゼットが主流でした。

 でもあれから半世紀も経たないうちに、ありとあらゆるものが進化して、恐ろしいほど様変わりしています。

 変わらないのは、何ひとつありません。人も変わりました。進化と呼べるかどうかは微妙ですが、扱う道具が変わると、否が上でも変わらざるを得ません。


 でもよく考えると、変わらないものがあります。しかも変わらないことが、反って人を納得させてくれます。

 それが、無垢の木だと思います。時代がどんなに変わろうと、変わらないことが、人を支えてくれ、そして癒してくれるもの、さらには地球の生物全てにとってなくてはならない存在です。

 地球上には、樹齢2000年を超える樹もあります。そしてそれは今でも生きている。二酸化炭素をせっせと取り込みながら、酸素を供給してくれる無垢の木。

 樹も、その生態系から、数万年単位で進化しています。でもその機能は、太古から何も変わっていません。地上にあっては、その実を動物に与え、海には川を伝って豊かな栄養を届けます。

 人間は、樹から暖を取り、住まいを造りました。時には戦争の武器にもしてきました。地上の燃料として、人間が利用し始めると、いろんなところで森が死滅してしまいましたが、人間が去ると、数百年を経て、森林が蘇生します。


 人間の人生なんて、たかだか百年未満。100年前なんか60年生きられたら御の字の時代でした。

 人が現代に生まれるために費やした人類の引継ぎは、一人に対して数百万人の思いがつながっているといいます。その人々は、間違いなく樹と木の恩恵にあずかってきたはずです。

 現代になって、私たちの生活に欠かせないものは、たくさんありますが、命をつなぐこととして、木と疎遠な生活をすると、人の心の現われとしての社会が歪んでしまうようです。

 そんな木を伝える仕事をさせていただいていると、心からありがたい気持ちになります。

 ありがとうございます。


ホームページ→ http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2010-03-15 08:10 | 木 無垢材 自然
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