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スギたるは及ばざるが如しの杉

日本の住まいを良くする無垢材研究会 
 
                     木の住まい案内舎ゲインのゴトウです


 相変わらずどんよりとした空が、朝から続きますね。今夜は、再び雨が降るそうです。

 ・・・が、私はなぜか爽快そのもの。実は昨日友人のY氏と一緒に、近くの焼き鳥屋さんの『若鶏』で食事をしたのですが、想像以上に美味かった。

 タタキも、串焼きも、どれも美味しかったのですが、ここはタレに秘密がある。飽きが来ませんでした。

 そればかりではなく、焼き方が実にちょうど良い。店は、普通の居酒屋の大きさながら、バランスが取れていて、ゆっくりできそうな雰囲気です。

 久しぶりに豚足を食べました。豚足は、店のポリシーがもろに出るのですが、なかなかの美味でした。


 ゲインの事務所から、ゆっくり歩いて5分ぐらいの場所にあります。これから事務所での打合せや会議がある時は、関係者の皆さんと一緒に食事ができるので、夜遅くなっても問題ありません。

 近くには筑豊電鉄の今池駅もあるので、黒崎まで10分ほどで辿り着きます。便利そのものです。

 以前の事務所は則松にあったのですが、そこはクルマなしでは身動きが取れない、ある意味陸の孤島みたいな場所でした。

 公共機関は、歩いて8分のところにバスの停留所があるにはあったのですが、1時間に1本のペースでは利用価値がありません。

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 アヤスギは、成長するスピードが、他の杉と比べて遅く、そのため年輪が詰まった木になります。それに芯の赤み部分が濃くて多いため、スギらしい美しさを持っています。上の写真の木は、細く見えますが、樹齢は100年近い樹なのです。

 成長が早いスギでは、九州ではオビアカ系とヤブクグリ系です。オビアカは人工改良の木で、スギ本来の赤みではなく、ぼんやりとした色合をしています。

 この木は宮崎を中心に生産されていますが、比重が軽いので、人工乾燥をしやすく、商品としての回転率が良いため、九州の各地で植林されている木でもあります。

 でもね、スギを知る人が見たら、いまいちの木でもあるのです。人工的に改良されて、黒芯はなくなり強度も増したのですが、人間の都合で造られたためか自然本来の風味に欠けるのです。

 まあ、あんまりけなすのは止めにしましょう。同じ九州産の木です。頑張ってほしいものです。


 でもね、木材を見て扱って50年以上の歴史、私自身は30年近くの経験しかありませんが、九州のスギに限っていえば、本当に美しいと思えた木は、アヤスギと小国杉だけなのです。

 山で働く人々と接して、本当に一所懸命に木を育てている方々には、心から敬意を払って接するようにしています。

 市場では、製材された角材を見るしかありませんが、そうなるまでにどれほどの人々が、自然と闘いながら、木を守り育てあげてきたか、それを知る者としては、ただ売れるから売るとか、地産地消を無視した商売のやり方には、どうしても納得できないのです。

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 山を掻き分けて歩いていたら、突然番の小鳥が目の前を飛び立ちました。びっくりして、出てきたところを覗いてみると、そこには巣が、・・・しかも小さな卵が4個もありました。ホオジロの巣でした。

 明日は、いよいよ丸太をご覧いただこうと思っています。


 ホームページ→ http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2010-04-21 11:10 | 木 無垢材 自然
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