日本の住まいを良くする無垢材研究会
日本の住まいを良くする無垢材研究会
住まいの木案内舎ゲインのゴトウです ゲインの行動理念 私たちは、日本が戦後走り出した高度成長の流れの中で、多くの豊かさを享受することができるようになりました。 クルマを先頭にした工業製品の大量生産と貿易黒字の恒常化の中で、国民の生活は間違いなく向上しました。 生活は、より便利になり、海外旅行も、あの農協(JA)が主導する時代もありました。 戦前が、衣服は綿や絹、食物は有機野菜、そして金物を極力使用しない木造住宅が当たり前でした。 ところが戦後はナイロン、レーヨン等の石油二次加工品に、農薬付けの米と野菜、金物はもとより、構造材を鉄骨で作る家が勃興しました。 生活の周りには、石油と化学、そして鉄の工業製品で溢れるようになりました。 大量生産大量供給による価格低減と、日本中どこにいても、同じ製品が気軽に入手できる。 家庭の三種の神器を始め、マイカー、住宅、そして海外旅行で大量のショッピング。 これって、今の中国そっくりですね。 そしてその結果惹き起こされたのは、公害、河川汚染、発がん性物質だらけの食卓、ウサギ小屋住宅、石油系加工品だらけの住まい、挙句の果てには、一生治ることのないシックハウス症候群でした。 シックハウスとは耳障りを良くしたカタカナ言葉ですが、実は、ナチスドイツがユダヤ人虐殺のために使った「ガス室」と同義語です。 美しく新調された床や壁に囲まれて、気がつけば死にはしないまでも、一生化学物質を遠ざけなければ生きていけない体に、・・・。 見た目の良さと裏腹に、あらゆる生物の健康を損ね、遺伝子レベルにまで影響を及ぼす病的住宅は、「住病」という、新たな公害を日本全国に広げてしまいました。 「住病」、これはれっきとした公害なのです。 私たちは、この現象を、敗戦後日本が復興を求めるあまりに、如何なる場合でも失ってはならない「日本人の魂」に属するモノを踏みにじった結果だと確信しました。 過去への回帰ではありません。改良改善は不可欠です。必要ならば革新もどんどん実践すべきです。 しかし日本は、高度成長に浮かれ、経済的成功の結果に溺れ、今でもその後遺症に苦しんでいます。 私たちは、この現状を正すべく立ち上がりました。 でも私たちの立つ位置は、木にあります。そこでできるすべてのことに全力を傾注する。 現下の日本の状況を一変させるほどの力はありませんが、私たちに与えられた場を、全力で照らすことに命を賭ける。 接着剤とクロスなどの石油系二次加工品、石油系塗料、IH等の電磁波、石膏ボードの大量使用による産業廃棄物だらけの壁、合板製床に覆われた住まいなどは、はっきり言って人が住むところではありません。 日本の木を使わないことで、大量に生まれた欠陥住宅は、シロアリの餌場のような輸入材が使われています。 住まう人の幸せを願わない者だけが陥る「価格競争」による住宅の質の劣化は、外観にも反映されて、財産価値のないみすぼらしい街並を日本中に作り出してしまいました。 日本の木は、実に多種多様な表情を持っています。しかも高温多湿の気候の元で成長した木なので、ほとんどの木が、耐水性と耐蟻性という素晴らしい性能を持っています。 日本は南北に長い国、山に恵まれた国です。だから針葉樹から広葉樹、多くの種類の木が、まさに選り取り見取りの状態で提示されています。 こんな素晴らしい自然に恵まれた国は、世界中探しても、そうあるものではありません。 だからこそ日本の森林を大切にしなくてはならない。森林を守るということは、山を守ることにつながります。 その山は、緑だけではなく、多くの動物が生息し、豊かな水を湛えてします。 長期的な視野で、適切な伐採と植林を通じて、森林の豊かさは、永続的に更新されていくのです。 私たちは、日本の無垢の木を、より多くの方に利用していただくことが、産地の質的向上につながると確信しています。量的な還元と技術向上が肝心なのです。 だからこそ単なる市場原理に基づいた質の悪い木の流通ではなく、人それぞれの想いと熱意に基づいた上質の無垢の木が、日本中の住まいに利用されるべきだと考えているのです。 我々『日本の住まいを良くする無垢材研究会』の趣旨をご理解いただければ、幸いです。 住まいの木案内舎ゲイン
by MUKUZAIKENKYU
| 2010-08-23 09:09
| 木の家 国産材 無垢材
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