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TPP、55年間の真実

住まいの木案内舎ゲインのゴトウです


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上の写真は、北米産「バーチ」(クリアオイル塗装)の床の表情です

「バーチ」とは「かば」のこと

国産と比べて、大径木が多く、そのため木目が大柄です

その分同じような柄が多くなるので、統一感はある

これを「金太郎飴」ガラと呼びます



日本の「バーチ」、すなわち「カバ」の柄は

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…どうですか?

きめ細かい個性豊かな「道産カバ」です

カバは、日本全国どこにでもある木です

シラカバは、高山地域や緯度の高い地域に集中しています

ミズメ(カバの一種)は西日本一帯に集中しています


価格面では、国産材は北米産の1.5倍します

どうして、遠い国からCO2撒き散らして輸入された木の方が安いのか?

写真を見ての通りです 品質が決定的に異なる


それにもうひとつ理由があります

米国で建築に利用する木の殆どが、SPFと呼ばれるスプルースやレッドシダー

日本の輸入される木は、以前はウェスタンヘムロックが中心でした

今では、このSPFが主流です

だから生産量に比べて消費量が少ない木の余分を海外に輸出する

ダグラスファー(米松)と一緒に出荷すれば、只同然です


今TPP問題で議論が盛んですが、米国の木は

なな、なんと55年前から関税ゼロで取引されているのです


今のような日本の社会(政治・行政・経済)制度では、

米国の企むグローバリズムによる経済支配攻勢にはひとたまりもないでしょう


「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」という言葉があります

今の時代で「経験」もないのに、空論の応酬は時間の無駄というべきです

東大出身者が多い国会議員や行政官僚は、「賢者ぶって愚者に劣る」輩が多い


自国の制度の欠陥に目を向けずに、国際的な制度を導入するのは

明治維新直前に交わされた江戸幕府と米国との「日米通商条約」の二の舞になることは明々白々ですね


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by MUKUZAIKENKYU | 2011-10-30 11:32 | 木の家 国産材 無垢材
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