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日本栂のお話(抄)

昨日に続いて、ツガのお話です

ツガは栂 国内では「地栂」と呼ばれています

地のものという意味ですが、なぜ殊更区別しなければならないのか?


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それは日本の歴史を辿ることで分かってきます



栂は西日本の天然林で、戦国時代には、武将のステイタスとして

栂の木が城や屋敷の構造材から床材に利用されました


利用価値としては、栂に含まれる白い粉状の成分「フロコソイド}を

ねずみが嫌うため重宝されたようです


元々ヒノキが優先的に利用されていましたが、

戦国時代では盛んに伐採されて、ついには枯渇してしまった


江戸時代に入っても、幼木はあっても建築材としての利用価値はない

保護対象にもなっていたため、本格的に利用されることがなかった


そこで大正時代に入って、初めて米国から、いわゆる「米栂」が輸入されたのです

それは洋館に利用されました


それ以来、大量に輸入されるようになり、昭和時代末まで

国内の建築現場の主役として利用されました


しかし商業主義的な過度の伐採が、自然保護に抵触することとなり

輸入は抑制され、今では樅の木が代用されています


米栂は「ウェスタンヘムロック」と呼称されています

日本の栂とは類縁ではありますが、、栂そのものではありません

似てはいますが、経年変化の姿がまるで異なります


樹齢の高さは双方とも同じですが

日本の栂が、比較的水分や腐朽菌に強いのに対して

米栂は、水をかぶると、すぐに腐る

それになぜかシロアリが好んで食べるのです


これが米国材の輸入全盛期に建てられた家々の耐用年数が26年という、

日本の木の家の文化を台無しにする一因になったことはいうまでもありません


今回紹介する栂は、ホンモノの国産の栂です

米ツガには絶対に出ない、独特の艶と輝きを持っています



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by MUKUZAIKENKYU | 2012-06-11 18:58 | 木の家 国産材 無垢材
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