風を起こすこと 風を起こす者

 2005年はいろんなものが見えた年になりました。

 建築業界のひずみが一気に露出しました。それはマスコミで報道されているような内容だけでなく、この業界に関わるすべての業者について発生、もしくは内包されていることでした。

 簡単に言うと、本物がいない、ということです。

 正確にいうと、本物の存在は探し出すしかない、あるいは創り出すしかないということが明らかになったと思います。本物はどの世界でも同じように僅かしか存在しません。

 80対20の法則という統計学的な確率があります。パレートの法則とも呼ばれているものです。「不均衡の法則」「最小努力の法則」ともいいます。リチャード・コッチの本がありますので、詳しくはそちらから研究してみてください。
 この世には20%の存在が80%の結果を出し、80%の存在は20%の結果しか出さないというものです。

 例えば20%の人々に資産総額の80%が集中していて、その中の10%の人々に総額の65%が集中し、更にその5%の人々に総額の50%が集中している事実から、富の分布の不均衡に法則性を発見したということです。このパターンはどこにも貫徹しているというものです。
 富に限らず、効力の分布として汎通していることになります。

 卑近な例からいえば、現在抱えている仕事の80%は20%の結果しか出ない生産性の低いものばかりで、本当に重要な仕事は20%で、それをやりきれば80%の結果が出て、仕事のほとんどが片付くことになります。

 最も重要な働きは常に20%の存在から生み出されます。

 これから類推していくと、すべての業界の80%の会社は20%の価値しか生み出していないことになります。富や資産ではありません。業界をリードする価値ある会社は20%以下しかないということです。
 その20%の中の更に20%の核となる会社が傑出した存在ということになります。そして有能な人材や情報の80%を独占しています。傑出した会社は、その50%を独占しています。

 ということは80%の会社が持っている人材や情報、技術力、発想は、ほとんど残り滓でほとんど価値がない。皆同じ横並びの物真似会社ばかりということです。

 「自然はいかなる無為をも罰する」といいます。これはこの全宇宙、全自然、人間のすべての営みには、停止することはないし、停止するものはそのまま消滅することを意味しています。
 これにこのパレートの法則を組み入れると、この世界のどの分野においても、20%の存在が当為(ゾルレン)として真に価値のある働きをすることによって価値を生み、20%の中で世界が創られ、造り続けられるということです。
 残りの80%は澱み、乗り遅れ、物真似をして、残りの20%の僅かな取り分を取り合う群れたる存在です。

 風を起こすものは動きます。動いているから風を起こせるのです。風を起こすと、必ず抵抗が生じます。この抵抗が快感になるまで、とことん風を起こし続けることが出来て、本物の価値が生まれます。それはある意味では旧来の価値との闘いです。産みの痛みは伴いますが、真の価値を生むための避けられぬ行程です。

 単なる早い者勝ちとかエリート主義やらを肯定しているのではありません。

 信念とは価値を創出する想いの結晶だと思います。想念というエネルギーは大きな力となり、大きな運動に変化し、旧来の化石のような価値を突き崩します。

 制度疲労と呼ばれて久しい日本の諸々の制度は、自身が内包する矛盾やゆがみのために自壊しつつありますが、本当の方向性を示せない状態では単なるパニックしか生み出しません。
 私たち『日本の住まいを良くする無垢材研究会』は、全くの微力ですが、信念の深さは誰にも負けていません。勝ち負けではなく、想いは必ずや形となって現実に現れると信じています。その日が来るまで決して諦めません。

 今年ももう終わりですね。皆様には良い歳が訪れますようお祈りいたします。

 
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by MUKUZAIKENKYU | 2005-12-30 14:21 | 木 無垢材 自然
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