家・住まいの教養 その13

 シャブコン!最近マスコミでも報道されているので、知っている方も多いでしょう。

 規定以上の水分を加えたコンクリートということで、本来の強度を得られない脆弱なコンクリートのことを指します。

 ただ見極めが必要です。夏場の暑いときにコンクリ打ち(コンクリート打設工事)があるとき、現場の都合で1時間以上待たされるときがあります。
 そういうときにはミキサー車の中にある生コンから水分が蒸発して、今度は必要以上に固まってしまうことがあります。そんなときに定量の水を加えて、適当な強度を維持することもあるのです。そういうことをマスコミは知りません。

 ビルなどの建設現場では、打設車でかなり高い場所まで生コンを押し上げなければならないことはよくあることです。そのとき生コンが必要以上に固まっていては押し上げられないのです。ちゃんとした基準があるわけではないので、そこにシャブコンの生まれる隙が生じるのです。

 この教養のなかの構造編では、コンクリートの質について言及していますが、元々コンクリートの乾燥はどれくらいの時間を要すると思いますか?
 どんな場合でも実際には半年間は掛かるのです。しかし強度を得る目的での養生期間は2週間が基準になっています。これはあくまで建築物としての強度上の問題です。

 その建物がビジネスビルであれ、マンションであれ、公共物であれ、その利用目的は関係ありません。

 強度が出るまでの養生期間とは、換言すれば乾燥期間です。生コン打設時点ではコンクリートの含水率は300%以上です。これが約2週間の養生期間を経て50%以下にまで落ち着くまでには相当量の水分が蒸発していることになります。

 そのためシャブコンが使用された建物では、規定以上の乾燥期間が必要になります。しかしながら乾燥すればシャブコンも元々のコンクリートと同じ強度を得られるかといえば、そうではないのです。

 打設時点で加水のために分子同士の結合が緩いため、その後いくら乾燥させても強度は向上しないのです。乾燥させた後のシャブコンは、ボソボソしています。
 そして(型枠の中に流し込むため)生コンを注入する容積は決まっていますので、加水のために容量の増えた生コンがそのまま注入されれば、実際に必要なセメントと砂の量が減ってしまうことになるからです。

 木の場合も乾燥させなければ強度は向上しませんが、元々木の性質上その繊維や結合分子などがあり、水分の通り道が明確であるため、自然乾燥にしろ人口乾燥にしろ乾燥させれば強度は確実に向上するのです。

 これから先の話は家・住まいの健康面に関する内容になります。

 では次は木造住宅で使用される構造材としての木の話に移ります。
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by MUKUZAIKENKYU | 2006-03-29 11:34
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