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木の家がもたらす恩恵

『木の家』が、そこに住む人だけでなく、周辺にもたらす影響は想像以上のものがあります。

 ここでまず押さえておきますが、木の家は
きのいえ
であって、そこら辺の木造住宅とは、発想から取組み方、目的と使命まで、ほとんどすべてが異なります。

 木の家=無垢乾燥材を使用する。
 構造美(無垢の木を室内に露出させ、木組みの美しさを見せる等々)を前提に考える。
 そのため使用する素材の特徴と質に最も氣を使う。
 質が価格という透明度がある。
 住まうという時間軸を考慮する。
 木の特性や機能を人の生活と健康のために最大限に活かす。
 省エネ。
 エコロジーにかなう。
 土に戻る。

 購入価格は質を伴うものとして、一般的な木造住宅よりは1~2割は高くなる。

 構造が質的に安定しているためメンテ費用がかからない。


 木造住宅=ナマ材や集成材を多用する。
 内装美(壁紙や床材天井材で、装飾的な美しさを強調する)を前提にする。
 そのため彩色に最も氣を使う。
 インテリアのコーディネートが先行して、質という視点が抜けやすい。
 見かけに傾き万人受けする空間軸を考慮する。
 木の機能をまったく活かさないで、すべて設備を以て補う。
 エネルギー消費型。
 石油化学製品化。産業廃棄物化。
 
 購入価格はショーウィンドウ化するため価格帯はピンからキリまでという意味で幅がある。ただし価格の内訳は不明瞭な点が多い。

 内装材と設備が主なために、メンテ費用が数年置きに発生する。


 如何ですか?
 信用すべきは「本物」とか「木の家」とかを謳っている業者の宣伝文句ではなく、本心良心にもとらない真実を知るところから始まると思います。
 
 (追伸)
 鉄骨製や合板製の「家」は、欧米人が聞いたらひっくり返るでしょう。「なな、なんと非人間的・反自然的なものを!」と驚愕するでしょう。

 鉄骨製の家ほど石油エネルギー消尽型はありません。高温多湿の気候の日本で鉄を多用することは「反健康」的です。

 あるメーカーは慌てて「木造住宅」部門を新設して宣伝していますが、シロアリの大好物の虚弱な欧米の木を使い、更に集成材に加工して、継ぎ手のすべては鉄板で賄うという噴飯ものの陳腐化に奔走しています。

 この住宅の耐久性は、当のメーカーを含めて、まだ誰も知りません。

http://www.h3.dion.ne.jo/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2007-07-01 13:30 | 木 無垢材 自然
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