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違法伐採と国内の森林破壊は直結している?!

参院選が始まりました。

 一部の大手企業への優遇措置と国民への増税(6月からすでに実施されています)が安部内閣の最初の経済政策でした。

 「改革か、後退か」というフレーズをしきりに使っていますが、思わず「何の改革をしたの?」と訊ねたくなります。沖縄県民の気持ちを踏みにじる教科書改ざん、長崎県民を侮辱する「しょうがない」発言、

 …小泉さんのときにレールを敷かれ、その上を走ろうとする安倍さんは、ある意味小泉さんの負の遺産を背負わされた悲運の首相ともいえますが、ま、ご自分で首相になったのだから、悲運というより誤算の首相といった方が正しいかも知れません。

 何はともあれ、私たちは政治家や官僚行政の餌食にされないように、これまで以上に、よりしたたかに、よりたくましく生活を防衛しなければならないことだけは確かなようです。

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 違法伐採と国内の森林破壊とは、資本主義社会の裏の原理として密接に結びついています。

 そのためあえて極論をすれば、海外の出所を確認せずに木材を輸入する業者は国内の森林を破壊している張本人になります。

 日本でも500年前の戦国時代では領地にある森林の木は、燃料用の他に要塞や城造りのために、ほとんど勝手に伐採されていました。

 江戸時代に入ってからも、一部の材木商人による盗伐が後を断たないために、尾張藩では「木曽五木」を指定して、「木一本、首ひとつ」として、指定の木を無断で伐採したら斬首するというものでした。

 海外の資源に乏しい国では、その支配者が私腹を得る手段として木を「輸出」しているという事実があります。そういう国での認識は、庶民が近くの川で魚を釣るのと同じ感覚なのでしょうか?

 欧米ではある程度認証制度が整備されていて違法伐採は比較的少ないのですが、そういう法整備や制度構築ができていない地域では、「自然のものはタダ」という認識です。
 でもそれを売ればお金になるので、欲の皮が突っ張ってしまうのです。

 そういう地域では所得格差は日本の10分の1どころか100分の1のところもあるため、日本で1万円のものがそこでは百円にもならないため、日本の商社が買い取る値段はタダ同然です。

 それが国内の市場に流通すればどうなるでしょうか?ちょっと推測すれば分かりますよね?

 日本ではほとんどの材木がその出所が明白です。数十年間も手塩をかけて育てた木が、こういった違法輸入木材のために、正当な価格で販売することができず、産地の経済を圧迫しています。

 お金が戻ってこない山地では、森林保全や育林に十分なお金をかけられません。お金がないと人も生活ができないため、産地から離れることになります。

 木材を輸入する商社がいても、直接市場に渡す販売店たる材木問屋と販売店は、こういった材木を購入すべきではありません。本当の商人としての良心があるならば、市場にこういった材木が入ることそのものを阻止すべきです。

 誰も買わなきゃ、売る方も仕入れなくなります。悪と破壊の連鎖を止めなければなりません。

 このままでは日本の材木屋と称する業者自体が、日本の森林破壊を促進する張本人になりますよ。

http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/

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by MUKUZAIKENKYU | 2007-07-17 08:30 | 木 無垢材 自然
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