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木の家の基本  “緑のオーナー制度”破綻!

 農水省の肝いりで始めた“緑のオーナー制度”が実質破綻していることが最近暴露されました。

 私たちが5年も前から警告していたのですが、誰もピンと来なかったのか反応はほとんどありませんでした。まあ私たちのいうことより農水省という官僚集団のいうことの方が信憑性があると思った方が多かったのでしょう。

 この制度は、国有林が将来確実に値が上がり、その利回りで配当が来るというものでした。

 事実は、この30年間国産材はまったく値上がりをしていません。それどころか98年頃から一気に値崩れが起き、それからの5年間というものは、林業経営に絶望して山を捨てる人が続出しました。

 北京五輪と円安で、輸入材が急騰したため、国産材は少しずつ値を戻すことで何とか息を吹き返していはいます。

 しかし実際には2000年には杉材は利回りがマイナスに転落。比較的付加価値の高い桧でも2005年を境に利回りゼロに転落しました。

 利回りがゼロということは、投資したお金がまったく増えなくなることです。マイナスになるということは投資したお金を回収できなくなるということです。つまり損をするわけです。

 “緑のオーナー制度”は行政が始めた立派な国策です。でもこれが破綻して初めて分かるのかもしれませんが、いわゆる悪徳商法のひとつ“原野商法”とまったく同じなのです。

 農水省は厚労省と同じく欲得がらみの修羅場の世界です。松岡さんを初めに林業が絡む世界では事実上経営破綻していながら、国からの予算だけはたっぷり下呂が出るほどもぎ取っています。

 そして美辞麗句で飾ったこの制度は、詐欺商法とまったく同じです。国は責任を認めて、最低限の利息をつけてオーナーに原資を返還しなければならないと思います。

 厚労省と社保庁、そして農水省のお役人は、この世界がすべて右肩上がりと試算していたのでしょう。バブルがはじけてすでに17年が過ぎました。この官僚たちには世界がどうなっているのか知らなかったのでしょう。

 強制徴収である税金のベッドの上で散々遊んでいれば、国民の生活など知る由もない。
 ここにも税金と国民のお金を収奪して知らん顔をしている連中が巣食っていることが分かっただけでも収穫かもしれません。
by MUKUZAIKENKYU | 2007-08-09 08:00 | 木 無垢材 自然
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