人気ブログランキング |

シロアリから見た国産材と輸入材

 シロアリは、日本では二種類いますが、そのどちらも凶暴です。木を食い荒らすだけではなく、コンクリートまで餌食にしてしまうこともあります。

 このシロアリにも好みがあります。食べたくなる木とそうでない木があります。

 前者では、総じて輸入材の多くが当てはまりますが、とりわけ好むのが、米栂(ウェスタンヘムロック)と米樅(ファー)、そして現在盛んに輸入されている米栂の代用品であるホワイトウッド(欧州樅)です。

 シロアリは、水分を求めて、集団でどこまでも前進していくため、シロアリが通った後は、ほとんど何も残りません。木に含まれている水分が多いと、シロアリは確実に見つけ出して、餌にしてしまいます。

 ただ木という生物も、自己防衛するために、いろんな成分を体内に作り出します。その典型的な成分が、ヒノキチオールであり、タンニンでしょう。

 ヒノキチオールは、日本では青森ひば(能登ひば)に含まれていて、独特の香りを発します。タンニンは、柿渋の原料ですが、クリや杉の赤み部分に多く含まれています。

 桧もかなり耐久性の高い木ですが、それはヒノキチオールなどの成分とは異なり、独特の樹脂(桧油)が重要な役目を果たしているからです。

 ところで輸入材でも耐蟻性の高い木はあります。米ひばや米杉は、強靭な木の部類に入ります。南洋材は、高温多湿で、常にシロアリや腐朽菌の被害に晒されていることもあり、シロアリとかにはビクともしない木が多く、それぞれ個性的で、濃厚な樹脂を含んでいます。

 ただ降雨量が少ない地域で成長する木は、一様に抵抗力が低いようです。アフリカ産の木ではアユースなどが代表格でしょう。

 南洋材でも、全くといっていいほど抵抗力のない木があります。ゴムの木が挙げられます。

 日本は高温多湿の気候帯にあります。しかも梅雨という降雨が集中する時期を含んでいます。アメリカの平均値の40倍です。

 日本の家では、まず大前提として、多湿とシロアリに強い木で構造体を構築しなくてはなりません。

 日本の家の平均寿命が、欧米の半分以下という悲しい統計が出ていましたが、それはよく観察すると、日本の家とはいえないものばかりでした。

 日本の家と称して、実際に構造材などに使用された木は、ほとんどが米材(米栂)だからです。アメリカの家でも使わない米栂を、柱などの構造材に使ったために、10年後から30年以内に、腐れが生じたり、シロアリの餌食になってしまったことが、本当の原因なのです。

 日本の家を造るならば、まず日本の木を利用することが大前提なのです。とりわけ心の赤みの多い樹齢の高い木を利用するだけで、家の寿命はかるく2倍から3倍に延びるのです。

 大手のビルダーを中心に、奇を衒った「新」工法や欧米材の集成材(強度のみを対象に認可されている。耐久性とは関係ありません)を使っていますが、本末転倒です。

 またしても日本の家屋の将来を暗澹たるものに陥れているようなものです。

 心ある住まい手に皆さん、見識ある建築家の皆さん、少しでも早く気づいていただきたいと思います。

徳島 地栂(ぢつが)の原木 樹齢はかるく300年を超えています。 Ⅰ製材所にて
d0015306_18184945.jpg

by MUKUZAIKENKYU | 2008-02-22 07:00 | 木の家 国産材 無垢材
<< 日本の家(住まい) 宮崎の選木... 想いの高い国産材しか紹介したく... >>