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自然乾燥材と人工乾燥木材、そしてCO2削減 まとめ

 自然乾燥材とは、すでにご説明したように自然現象を最大限利用して、時間をかけて乾燥させる方法です。
 だから木の傷みが少なく、灰汁抜きを行いながら、木独特の成分を本体に残しているため、柱や梁、また床壁材として利用すると、木本来の色合が保たれ、経年変化も美しく鑑賞できます。

 一方人工乾燥材(KD材)は、乾燥方法は多種多様ですが、その目的は木の反りや収縮を利用後に発生させないことですので、予め木の溶液も含めた水分を極限まで取り除いてしまいます。そのため木の表面は焦げたような茶褐色に変色してしまいます。

 経年変化とは、木が紫外線を吸収しながら変色する一方、木の成分がゆっくりと木全体に浸透して鮮やかに変化する現象です。でもこれが可能なのは、自然乾燥材だけです。

 自然乾燥は、ある程度水分を蒸散した木ですが、木の芯近くにある結合水は残存していることが多く、そのためより乾燥が進行するにしたがって、ところどころで乾燥割れが発生します。

 乾燥割れは繊維に沿って発生するので、木の強度が劣化することはありません。繊維が寸断されたり、大きく剥離するとき強度が落ちることになりますが、強度は木の断面に比例するため、使用する木の大きさを間違えなければ、構造上の問題は起きることはありません。

 人工乾燥材は確かに木の寸法安定性では自然乾燥材とは比べ物にならないほど優秀です。

 でも木本来の美しさは見る影もありません。杉の赤みは自然乾燥であれば、より鮮明な赤みを保ちますが、KD材では茶褐色に変色してしまいます。

 ゲインでは同じKD材でも、そのような変色をしない方法で乾燥させた木を供給していますが、市場に出回っているものやこだわりと称して販売している業者でも、茶褐色に変色したものを「美しい」といって販売しているのが実情です。

 本当に木を知り、木に想いがあるならば、そして産地と施主ユーザーともに満足できる木を供給したいと真剣に考えるなら、木の根本である自然本来の力と姿を、人の想像力としっかりした技術で手を加えることで、大きな利用範囲を持つ生活材(生を活かす材)として甦らせる努力を怠ってはならないと思います。

http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2008-09-07 06:57 | 木の家 国産材 無垢材
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