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見る前に跳べ 孤立を恐れず連帯を求めて

木の案内舎ゲインのゴトウです。

 清々しい朝です。
 一昨日に試しのウォーキングを再開したのも束の間、昨日は左脚がやたら重く、いまだ完治には程遠いことを実感して、まじめに黙々とお仕事をこなした一日でした。

 しかし心の中では「いや、これは1ヶ月間も休んだために、脚の雰囲気がおかしくなっているのだ。やはり、ここは無理はしないものの、少しずつでも軽いウォーキングを再開して、体の神経と血管を刺激した方がいいのではないか」という自己問答、・・・

 今朝はゆっくりペースで、普段40分で歩くコースを60分かけて、何とか歩き通しました。・・・しかし、家に戻って、しばらくすると、ジワジワと左の太ももが重くなっていくのが分かります。

 痛くはないものの、いやらしい違和感が続いています。・・・こんなときには、この脚を他人事のように見るに限るというか、そんな違和感は、氣を仕事と教養吸収に集中することで、一旦完全に忘れ切ってしまうに限ります。


 昨日は、ゲインの得意技のひとつ、海外の材で唯一気に入っていると言って良いウェスタン・レッド・シダーの外壁材について、建築家と打合せました。また偶然のように、5年ぶりに電話をいただいたT工房のHさんからの見積依頼。

 前者は完璧に進行。100㎡ぐらいの面積に、レッドシダーの無節材を張ります。施工業者も決まり、後は工事の進捗を確認しながら、タイムリーに行動するだけです。

 後者のHさんからの見積依頼は、・・・はっきり言って、半分嬉しく、半分不愉快・・・でした。

 半分の嬉しさは、久しぶりに声が聴けたことです。もう半分の不愉快は、・・・

 Hさんに限らず、世の80%の業者さんは、同じ土壌で仕事をしているので、仕方ないといえば仕方ないのですが、良い材料を、とりわけ人が直接触れるような材木を使うときには、単なる値段の高い安いで判断していては、本当の意味で、住まい手の心を掴むことはできません。

 住まい手などの直接利用者がお客様なのに、この建築業界は、実に独りよがりで、住まい手を無視しても平気な感性が浸透しています。

 住まい手の求めるモノを、丁寧に、心の裏まで手が届くように聴き取り、その上で、しっかりと考え抜いた適材適所を提案し、提供できるようになると思います。でもそこまで手間ひまをかける工務店は、ごく数えるほどしかいません。

 それに合わせるかのように、材木屋を名乗る業者も、安値でなければ買ってもらえないと、骨の髄まで思い込んでいる。それは安値に見合う努力しか、というより木と住まいに関する知識と技術、想いを高めてこなかったということです。

 昨日は北九州で木材組合の総会がありました。

 目先の利得ばかりに汲々として、日本の森林と木材産地を守り、より質の高い良材を開拓して、全国のユーザーさんに届けること、値決めはユーザーさんと直接行うのではなく、工務店の意のまま下請根性丸出しという、大切な使命を忘れた業界には未来はないと確信しました。

 Hさん、木は語りかけはしないけど、木を届ける者の想いが反映してこそ、木は初めて活かす=ユーザーさんの心に跳び込むことができるのではないでしょうか?

 ゲインが多くのユーザーさんに喜んでいただいているのは、ひとつの無垢の木の背景にある物語を必ず知っていただいていること、そして木ひとつひとつの性格と性能を知り、味わってもらうこと、木と一緒に暮らすことの意味とメンテナンスの伝授、定期的なアフターフォローを行っていることだと思います。

 初めに、言葉ありき。初めに、値段ではありません。

 無垢の木を大切にしているゲインを知っていただくことで、それを利用する住まい手にも、ゲインが住まい手を、それに勝るとも劣らないほど大切にしていることが伝わります。売る(買ってもらう)のではなく、ずっと使っていただくことが肝心だと思っています。

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 近くのI農園で仕入れてきました。どれもこれも可愛かったので、アトランダムに選んでのですが、元気に咲いてくれています。私は、ある方からもらった有機肥料(糞尿ばかりではありませんよ)を使って育てています。

 化学肥料は、瞬く間に効果が現れますが、それは草花にモルヒネを注射しているようなものです。土壌には、虫も来ないような化学成分が浸透して、栄養分が枯渇すると、ケガレチに劣化してしまいます。


ホームページ→ http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/
by MUKUZAIKENKYU | 2009-05-23 10:30 | リッチな人生
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