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2006年 04月 14日 ( 1 )

ちょっとコーヒータイム  教養 その17に入る前に

 本日の朝日新聞には、大変重要な問題提起をする記事が載っていました。

 ロシアと中国による木材の違法伐採、密輸の記事です。

 ある程度問題が深刻化しなければ取り扱わないマスコミには、やっぱり商業新聞の限界だなと思ってきました。
 実際その通りですが、今回の記事で、少しでも多くの人が家や住まいに使われている建材や木材に対してまともな問題意識を持つきっかけになればありがたいと思いました。

 違法伐採や密輸の集中している地域や国:
                ロシア、中国、東南アジア、アフリカ、南アメリカ


 そのすべてに日本の商社が絡んでいます。

 中国では、70年代前後からこれまで、盗伐=違法伐採のために、莫大な量の森林が破壊されました。そのため中国全土で、とりわけ川下の流域では毎年洪水が発生するようになり、最近になってやっとこさ規制を強化し始めました。

 でも中国の治安たるや、ごく一部の都市部だけがある程度展開されているだけで、木材が出荷されるような山林部では、警官ぐるみで賄賂などの汚職に浸かっています。

 そこでは堂々と盗人同士の取引が行われています。片やロシア人、片や中国人、・・・この双方とも、ひょっとして国連の常任理事国のメンバーではなかったかいな?!

 ロシアも中国も、日本人の平均年収と比べたら、多くて10分の1、最低では100分の1という地域もあります。だからというわけではありませんが、ロシアで盗伐されたナラなどの丸太は、1立方メートル当り2500円から3000円という相場で売買されています。

 これが日本の辿り着くまでに、つまり日本の商社が購入して、国内では1立方メートル当りが約5万円になっています。

 輸入規制があるため、一部は合板フローリング用にスライスされます。これを1立方メートル当りの単価に換算すると、約80000円になります。
 最近出回っている中国製のムクフローリングでは約11万円で市場に出ています。

 丸太の段階からは30倍から50倍にもなっているのです。

 買う方も違法伐採であることは百も承知です。だから平気で買い叩くのです。売り手もこれでは採算が合わなくなるので、またぞろたくさんの丸太を、警官に賄賂を渡しながら、山や森林から伐り出して来るのです。

 たとえ二次製品(原料を加工した製品)として出荷するにしても、日本では検疫がありますので、出荷する前には防虫処理をしなくてはなりません。つまり薬品で丸太や製品についた虫を殺し、殺菌するのです。

 こういった工程を経て、薬品漬けの「ムク」材が、日本に入ってきて、安く売買されているのです。

 大手や中小の建材商社は、この事実を知っているはずです。なのに何食わぬ顔をして市場に出しています。
 それを無知な材木屋が買い、1円でも多く儲けようとする工務店が買うのです。

 無垢材だから良いのではないということをしっかりと知っておく必要があるのです。

 輸入材は、国内の市場に入るまではほとんどが薬剤まみれで、そういったブラックボックスにあります。

 そして国内からは日本独特の建築ブラックボックスに取り込まれて、住まい手にあてがわれているのです。

 でもこれら以上にもっともっと深刻な問題があるのです。

 丸太に切られたロシアや東南アジアの樹は、そこに来るまでに100年から300年の歳月をかけて育った樹なのです。これがまともなルートで取引されれば、1立方メートル当り10万円は下りません。

 製品として本当の価値も分からない、小遣い稼ぎのために心無い人間に多くの樹は、まだこれから生長する幼木も含めて、まとめて伐られ、当然その後には計画植林もされずに、その土地は放置されてしまうのです。

 ツンドラ地帯が事実崩壊しつつあります。中国のツケがロシアに輸出されているのです。それは地球温暖化を促進することと同じなのです。

 一部の建材商社に対して、今後輸入の無垢材を徹底的に規制しなければならないのです。しかも即刻に、です。
by MUKUZAIKENKYU | 2006-04-14 10:07 | 木 無垢材 自然