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むしむしするので、ちょっと地球温暖化について

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 これは、あるデイサービスセンターの大浴場の写真です。
 今日は、何かしら蒸す日な上に、ちょっと面白くないことがあったため、涼しくなればと思い、アップしました。
 同じ風呂でも、折角泉質の良い温泉に入っていても、壁がタイルなどでは興醒めします。無垢の板で、壁や天上を覆うと、何となく息がしやすく感じられます。
 それに風が吹くと、能登ひばの良い香りが通り抜けて、良い気持ちにさせてくれます。癒しとは、五感から入って、心に染み入るものなのですね。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-30 17:38 | コラム 政治・経済・社会

木童 東京事務所 祝移転!

            【日本の住まいを良くする無垢材研究会】よりご案内

 この度、木童 東京事務所が移転します。
 今までは浅草寺に近い蔵前にあったのですが、この度、新宿のオペラシティー1階に移転します。
 事務所開設は4月25日から、ショールーム オープンが5月9日ということです。
 木造の事務所で、21日は徹夜で設営したそうです。スタッフの方々は、お疲れ様でした。
 貴所の隆盛をお祈りします。

 私たち日本の住まいを良くする無垢材研究会には、関東地域からのお客様が多く、お互いにサポートし合えれば、日本全国にある優良で良心的な産地の木材を、より多くの住まい手の方にお届けできるようになります。

 「俺が、俺が」の自己満足宣伝が溢れ、住まい手や私たち研究会の検証もなく、何かしらケバクて、怪しげなネーミングをした材料や工法が喧伝されていますが、その効能や実績は、ほとんどが実証されていません。
 特に100年持つと宣伝しているメーカー?もありますが、100年経ってもいないのに、よく言うよ!という印象です。誰が100年持ったことを証明できるの?
 実証性のない宣伝には、よくよく注意しましょう。
 
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-23 08:20 | 木 無垢材 自然

シンポジウム『森の再生』に参加しました

              んん!森林経営の話が濃い

4月16日土曜、熊本の菊水に行って来ました。
先日、テレ朝系の番組「われら、宇宙船地球号」の特集番組で、“月の神秘 新月伐採”の中で出演した速水林業の速水社長が講演。
なかなか興味深い内容でしたが、その中からいくつかをピックアップしました。

①世界中の違法伐採を取り締まる方向で、各国政府が動き始め、国内においても、違法伐採による輸入材を売買しないことが検討されているが、当然のこととして、国内での違法伐採も、同じ対象にしなくてはならなくなる。森林組合は、ある程度把握しているはずだが、現下の状況で、国内の取締りを本格化できるものか、難しい問題がある。

②日本の、世界の木材の輸入大国でもあり、世界貿易量の20~30%を占めている。現在高度成長中の中国と合わせると、50%を超えるといわれている。輸入材の20%は違法伐採の木材といわれている中、国産材の取扱いを含めて、真剣に考えないといけない時期に来ている。

③国産材の林業経営は、ほぼ成り立たなくなってきている。杉材の利回り(ROI)は95年を境にマイナスになったため、補助金なしでは杉材の経営はできなくなっている。また桧材も、2005年以降は、同様に利回りがマイナスに陥ることは必至で、このままでは日本の森林に投資するものは誰もいなくなってしまう。経営のあり方を根本から変えていかなくては。生き残ることはできない。

④世界の森林経営の評価基準は、面積において7万ヘクタール以上であるため、日本の場合は、その基準を満たす規模の企業はないため、むしろいかにして質を高める企業努力をするかが問われることになるだろう。

⑤社会的・経済的・環境的な意味で持続的な森林経営を考慮すれば、単に販売だけではなく、森林の活用を図る必要がある。枯れ木の残し方や、広葉樹の管理等々。

⑥アルミを1立方メートル生産して、市場の届けるまでの間、消費される重油の量は2万8千リットル(ドラム缶236缶分)が必要。鉄のケースではドラム缶35缶分が必要。木材の素材の場合では、36リットルで足りる。しかもそのほとんどが輸送にかかる原油量。
 このことを考えると、いかにして近くの山の木を利用・活用するかが、地球環境に多くの影響を及ぼすことになる。

⑦開発途上国での森林伐採が進行すると、その地域の女性の死亡率が異常に高まる傾向にある。外材を無頓着に使用すると、こういった現象を促進することになる。今後は国産材を如何にしてより多く出荷していくか、またできるのか、真剣に考えなくてはならない。

⑧林業家と森林組合の関係はいびつ。林業家には価格交渉権がないため、森林組合に委託されることになるが、それが林業経営の発展を妨げることに直結している。森林組合にとっては、今までと変わらないことが利益を生むが、林業家にとっては、変わらなければ生き残っていけないし、森林組合は、そのために林業家が自立できる機会を積極的に与えるように自己改革をしなくてはならない。

 以上、非常に暗示に富んだ内容でした。新月伐採の話は、後半で出ましたが、実際に参加された方々の70%は、森林組合と林業家でしたので、勢い森林経営の話に集中してしまい、建築や住宅の観点の話は出ませんでした。
 仕方ないことですが、この本質的な問題を解決できれば、日本の無垢材は、より品質が高まり、国内の隅々まで、安定してデリバリーできるようになると思います。
 地球温暖化がますます進行している現在、焦眉の課題ともいえますが、利害が絡むと、全体が見え難くなってしまうのは、悲しい現実です。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-18 12:18 | 木 無垢材 自然

悲しい報告

 昨日A建築工房のY様から電話をいただきました。
 まずは話の元を辿りましょう。
 昨年、わざわざ福岡から、当会に家族で相談に来られたS様という方がいました。そのとき、相談に乗り、またいろいろお話をした結果、A建築工房のY様(1級建築士)を紹介したのです。
 その後は、そのY様と私は、現地に視察に行き、状態を見た上、S様には、諸々のアドバイスとご提案をして帰りました。
 その後暫くの間、連絡が来なかったのですが、今年に入って、S様たちが直々にA建築工房を訪ねられ、家を建ててほしいとお願いに来られたということでした。何度も家族会議をされ、十分に話し合われたのでしょう。
 当会には、連絡をいただけなかったのですが、まあ、いずれにせよA建築工房様にお願いしに来られたので、良かった良かったと、まずは一安心したのです。
 ところがその後、4月の第2週に入って、S様の奥さんから、A建築工房に、突然電話があり、「近くの設計事務所に頼むことにしましたので、お断りします。」と、留守番のスタッフに言って、一方的に電話を切られたということでした。ご本人のYさんが不在だったため、何が何やら訳が分からないままです。
 そしてやはり当会には、何の連絡もありません。
 愚図愚図言っても仕方ないことですが、お互い社会人としての、最低限の礼儀は通して欲しいものです。
 もしS様が、「金を持っている方がえらい」とか思われているなら、大きな勘違いでしょう。金に、性格はありません。金と権利は一緒ではありません。
 私たちは、お互いを十分に理解しあい、その上で信頼関係を醸成していくことを、もっとも大切に考えています。
 でなければ、良い家なんか出来ません。値段の高い安いというものは、話し合いの中で落し処を見つけられるものです。これじゃあ入り口辺りの、ほんのちょっとした知識を得ただけで、後は無知なままです。これからがもっとも大事な工程になるのですが、それを知らないままだと、どっかの設計事務所や工務店の意のままにされてしまうことは目に見えています。
 家は建つかも知れませんが、そんなんじゃそこら辺のハウスメーカーと契約した方が、まだ安全でしょう。期待した以上の素晴らしい家を手にするチャンスを、ご自分の手で捨て去ったのですから、これ以上言うことはありません。
 せめて理由だけでも知りたいのですが、梨のツブテでした。残念、ですね。
 実際、その後には、斬り~!まで付けたい気持ちです。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-15 19:19

面白いこと

昨晩、独りで繁華街を歩いた

久しぶりに独りっきりで、飲みに出てみました。
相変わらずの、閑古鳥しか鳴いていない飲み屋街は、客引きのお兄ちゃんばかりが目立っていました。
私は、何かアテがあって出るのではなく、ただ何となくという気持ち。そしてそろそろこの飲み屋街とはお別れしようという、漠然とした、しかし確かな感覚で、時々行く店に顔を出しました。
この半年間で、二軒の店を切りました。理由は、接客がいい加減だったため、友人たちのバッシングが生じた結果。もうひとつは、料金が不明朗なため。特別なことがない限り、料金は10円たりとも、変えてはいけません。
酔客を相手にするのが「水商売」ではありません。素面の客を気持ちよく酔わせるのが「水商売」です。
今顔を出している店は良心的です。
でも最近の繁華街は、ますます面白くなくなってきました。
それゆえか、使うお金がもったいなくなります。一軒で使う金があれば、本を何冊買えるやら・・・と、つい計算してしまいます。
駄弁る時間があれば、原稿を何枚書けるかと、あらぬ方向を視線を飛ばして、ボーっと思ってします。
こういうのを、楽しみ方が分からない、というのでしょうね。そんなこと考えるぐらいなら、さっさと家に帰ればいいものを、自己矛盾的な状況に身を置いて、初めて分かることもあります。
根があほなのかと思いつつ、心の中で、この街にア・デューとつぶやいて、帰途に着きました。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-15 09:04 | コラム 政治・経済・社会

時代に適応するということ

 エーリッヒ・フロムという哲学者がいました。
 60~70年代の思想的影響を与えた人物の一人です。『自由からの逃走』という著書は、その後も、多くの人々によって、表現を変えて、今なお語り継がれています。
 小説は元より、逆手にとってマーケティング関連にも反映されているように思えます。『無関心な人々を恐れよ』や、『80対20の法則』も、ある意味では的を得ています。
 経営コンサルタントの岡本吏郎氏の著書『成功はどこからやってくるのか?』は、最近の風潮である成功ノウハウの陥穽について、見事に看破しています。
 
 いわゆる大企業を中心に、あらゆる業界で、合併等M&Aが実行され、再編されつつあります。トヨタなど単体で生き残れる企業は少なく、業績が一旦悪化すると、歯止めがかからず、自力再建が困難な時代になっているのでしょう。
 その他日本の企業の95%を占める中小零細企業は、その再編の波に乗ることができません。そのため波の下に沈むか、より先鋭化して生き残る方法を自力で見つけるしか方途が ないようになっています。
 景気の良いときは大企業の真似をしても、何とかやっていけましたが、今の時代では通用しなくなっています。
 しかし皆過去の成功体験に基づいてしか、未来を予測できないためか、未だに大企業の物真似をしている企業は、あらゆる業種で見受けられます。
 これもある種の『自由からの逃走』なのでしょう。

 この『自由からの逃走』の内容については、興味があれば実際に読んでいただくとして、極論意訳すれば、自由というのは独立であり、すべてに自己責任を伴うもの。自己の自律確立は、あえて言えば、圧倒的多数の考えや指向に、公然と反旗を翻すことでもある。
 “最大多数の最大幸福”という古典的「民主主義」は、別の角度から見ると、《畜郡思想》とも言えなくはない。ある哲学者は、「この世で最も支配的な思想は、その支配者の思想である。」とも言っています。微妙な言い回しですね。

 いままで自分自身と思ってきた自分自身は、自分という仮面をかぶった他人にすりかえられていた。ある意味、環境というのは、すべて暗示です。無自覚なままでいたら、いつの間にか条件付けされた洗脳済みの「自分」になっていることがあります。
 意図的に繰り返し流される「情報」は、すべて洗脳的な暗示と思ってもいいでしょう。
 
 これからの時代を生きることは、企業にとっても、一個人にとっても、他人としての自分、自分としての他人を見分け、自分であることを見究めることができなければ、まんまとしてやられることになりそうです。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-09 10:44 | 木 無垢材 自然

先日の話の続き

 さて前回では、材木屋が、いわゆる建築業界の中では、工務店などの腰ぎんちゃく的存在になってしまったという話までしました。
 このままでは誤解を生みますので、しっかり説明をしておきましょう。

 材木屋も、全国ではいろんな形態があります。商流の中でも、卸、市場、小売とあります。
 だから一概に腰ぎんちゃくとは言えません。建築業を兼営している材木屋も多くあります。同じ材木屋でも、マンション等の大型建築物を対象にした会社、土木や型枠材を対象にしているところもあり、それなりに専門化しているのです。
 ところが戸建などの一般建築を対象にした会社では、その様相は大きく変わってきます。
 マンションや土木材などは、使用される木が限定されているので、木にこだわること自体、あまり意味がありませんが、人の思い入れが反映されるものとしての戸建住宅は、十人十色で、住まい手や建築家、工務店などの考えや技量に大きく左右されてきます。
 その戸建住宅を対象にしている材木屋の方が、量からいえば圧倒的に多いのです。

 材木屋が仕入れる材木は、どういう流通をたどって来るかといえば、産地から直接仕入れるところは比較的規模の大きい会社です。一般的な材木屋は、十人十色の戸建住宅に対応するために、少量多品種を取り扱うことになります。
 それゆえ木に関する知識はもとより、木造住宅に対する知識も、ある程度は持っていなければなりません。
 しかしながら一般的な材木屋が仕入れる材木というのは、問屋や市場が中心のため、その地域一帯の材木屋が提供する材木は、仕入先が同一のため、品質も同じ、値段もほとんど同じという現象が起きます。
 ニーズは千差万別なのですが、対応する材木屋は、皆同じものしか取り扱えないというお粗末な事態が起きます。必然的に、値段の叩き合いしか能がなくなるのです。
 そのため相対的に業界内地位が低下する原因になっているのです。
 悲しい現実です。

 でもこれは単に仕入ルートの狭隘さだけが原因ではありません。
 荒れる一方の国内の森林と林業の後退に、巷の材木屋が一役買っていることです。
 日本国内には優良な材料はたくさんありますが、その情報を市場に伝えること、そして国産材を中心に市場を活性化する努力を怠ったこと、これがもっとも大きな原因です。
 材木は元々地域性の強い製品です。別の角度からいえば、井の中の蛙に陥りやすいともいえます。材木屋の組織は、市単位から始まり、県・地方・全国と、組織が集約されていますが、それほど大きな組織なのに、やっていることといったら、一地域の中に納まってしまうようなことです。

 材木屋は、本当は専門業者です。ところが新建材や建具、設備、その他の工事まで請け負うようになってしまいました。材木だけでは、飯が食えないからです。
 ところがそういった取扱い品目を増やすことで、建材メーカーの出店になってしまいました。肝心の材木については、当たり前が無関心にスライドしてしまいました。
 そのため海外で違法伐採されている木でも、何一つ疑問を持つことなく、販売に手を染めてしまいます。専門業者でありながら、実は何でも屋の底の浅い商売屋になっていったのです。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-04 18:08 | 木 無垢材 自然

想いの伝わる本物の家を!

 この活動を始めて、7年が経ちます。
 思えば、開始当初は誰にこの想いを伝えればよいのか、またどのようにして伝えればよいのか、全くの手探りでした。
 最初の2年間は、ほとんど反応なし。種蒔きと思って、腰をすえて取り組めば、いずれどこからか大きな芽が出て、実を実らせると信じて、ここまでやって来ました。
 木童の木原さんの足元にも及びませんが、これまで延べ1000件は訪問しました。
 その結果、私たちの活動や想いを受け止めてくれる建築家や住まい手の方々との出会いは、今でも鮮明な記憶として残っています。
 木に興味のない建築家はたくさんいます。しかし木に興味や関心があっても、そのニーズに応える「材木屋」が皆無に等しいことも分かりました。
 そのため木に関する本当の情報を、多くの建築家や住まい手は、満足に受け取ることができなかった。住宅、とりわけ木造住宅に関する知識や情報が、とんでもない誤解を受けていることを知りました。

 建築家は、住まい手のニーズに単に応えるだけでは、存在価値がありません。意匠と構造をベストマッチさせて、住まい手に、彼らが知り得なかった本当の快適さや癒しの空間を提供します。自己満足の、単に見栄えがする家ではなく、住まい手が舌を巻くような、よくよく熟慮された環境を提供できるのでなくてはならないともいます。
 工務店やいわゆるハウスメーカーには、到底なしえないことです。

 工務店には、工務店なりの役割があります。
 まず第一に、建築家の作った図面どおりの施工ができることです。当たり前のことなのですが、意外と守られていないことの方が多いのです。いろんな理由があるようですが、どんな理由にせよ、図面どおりに施工しない(できない)ことは、結果的に住まい手の意向を無視しているといわれても仕方ありません。
 紳士的な工務店なら、住まい手にしっかりと丁寧な説明をした上で、納得してもらった上で、変更するでしょうが、ブローカー工務店などは、どうせ分かるわけがないと、高をくくって、勝手に変えてしまうことが当たり前になっています。
 そんな工務店にとっては、建築家の図面など真に受けていません。どうせ後で、思い通りに変えてしまうのですから。それに、仮に入札があっても、オタオタしません。最安値で落札してしまえばいいのです。取ってしまえばこっちのものと、やはり後であれこれと文句を言ったり、愚痴をこぼして、内容を変えてしまえばいいと、最初から思っているのです。

 ごく一部の建築家には、こういったずるがしこい工務店のやり方を覚えて、本来の役割を忘れて、自分だけが得をするような商売をしている者もいます。
 これを見分けるのは、素人の方には至難の業です。

 さて材木屋です。
 下請けに甘んじた時期が長すぎたのでしょうか。木を売ることばかりに気を取られて、本当の役割である、木に関する知識や情報を、住まい手や建築家に提供してこなかった。
 そのため材木屋は、いつの間にか工務店の腰ぎんちゃくのような存在になってしまった。

この続きは、後日。
by MUKUZAIKENKYU | 2005-04-01 18:47 | 木 無垢材 自然