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2005年はいろんなものが見えた年になりました。
建築業界のひずみが一気に露出しました。それはマスコミで報道されているような内容だけでなく、この業界に関わるすべての業者について発生、もしくは内包されていることでした。 簡単に言うと、本物がいない、ということです。 正確にいうと、本物の存在は探し出すしかない、あるいは創り出すしかないということが明らかになったと思います。本物はどの世界でも同じように僅かしか存在しません。 80対20の法則という統計学的な確率があります。パレートの法則とも呼ばれているものです。「不均衡の法則」「最小努力の法則」ともいいます。リチャード・コッチの本がありますので、詳しくはそちらから研究してみてください。 この世には20%の存在が80%の結果を出し、80%の存在は20%の結果しか出さないというものです。 例えば20%の人々に資産総額の80%が集中していて、その中の10%の人々に総額の65%が集中し、更にその5%の人々に総額の50%が集中している事実から、富の分布の不均衡に法則性を発見したということです。このパターンはどこにも貫徹しているというものです。 富に限らず、効力の分布として汎通していることになります。 卑近な例からいえば、現在抱えている仕事の80%は20%の結果しか出ない生産性の低いものばかりで、本当に重要な仕事は20%で、それをやりきれば80%の結果が出て、仕事のほとんどが片付くことになります。 最も重要な働きは常に20%の存在から生み出されます。 これから類推していくと、すべての業界の80%の会社は20%の価値しか生み出していないことになります。富や資産ではありません。業界をリードする価値ある会社は20%以下しかないということです。 その20%の中の更に20%の核となる会社が傑出した存在ということになります。そして有能な人材や情報の80%を独占しています。傑出した会社は、その50%を独占しています。 ということは80%の会社が持っている人材や情報、技術力、発想は、ほとんど残り滓でほとんど価値がない。皆同じ横並びの物真似会社ばかりということです。 「自然はいかなる無為をも罰する」といいます。これはこの全宇宙、全自然、人間のすべての営みには、停止することはないし、停止するものはそのまま消滅することを意味しています。 これにこのパレートの法則を組み入れると、この世界のどの分野においても、20%の存在が当為(ゾルレン)として真に価値のある働きをすることによって価値を生み、20%の中で世界が創られ、造り続けられるということです。 残りの80%は澱み、乗り遅れ、物真似をして、残りの20%の僅かな取り分を取り合う群れたる存在です。 風を起こすものは動きます。動いているから風を起こせるのです。風を起こすと、必ず抵抗が生じます。この抵抗が快感になるまで、とことん風を起こし続けることが出来て、本物の価値が生まれます。それはある意味では旧来の価値との闘いです。産みの痛みは伴いますが、真の価値を生むための避けられぬ行程です。 単なる早い者勝ちとかエリート主義やらを肯定しているのではありません。 信念とは価値を創出する想いの結晶だと思います。想念というエネルギーは大きな力となり、大きな運動に変化し、旧来の化石のような価値を突き崩します。 制度疲労と呼ばれて久しい日本の諸々の制度は、自身が内包する矛盾やゆがみのために自壊しつつありますが、本当の方向性を示せない状態では単なるパニックしか生み出しません。 私たち『日本の住まいを良くする無垢材研究会』は、全くの微力ですが、信念の深さは誰にも負けていません。勝ち負けではなく、想いは必ずや形となって現実に現れると信じています。その日が来るまで決して諦めません。 今年ももう終わりですね。皆様には良い歳が訪れますようお祈りいたします。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-30 14:21
| 木 無垢材 自然
建築基準法はいつも何か問題が起きるたびに、まるで修繕工事をするかのように継ぎ接ぎの法律を制定することで切り抜けてきました。
道路行政を含めて国交省の行政能力は実質的に破綻しているのではないかと思います。 現行の建築基準法では、防火地域内での木造住宅は造れないことはないのですが、多くの規制がかけられ、きわめて造りにくくなってきています。 その詳細については述べません。むしろそういう基準や条件を、どのような価値観から作成したかを確かめることが必要です。 詳細から判断すると、家屋自体が燃えにくいように主要な構造物(柱や梁など)を不燃材料で覆い尽くすことを条件にしています。また外部からの火災が自宅に延焼しないように外部を不燃材料で覆い、窓についてもかなり細かく注文をつけています。一階部分には特に厳しい条件をつけていました。 目的は自宅の火災時に45分間は燃え落ちない、避難する時間を確保するということ。類焼や延焼を予防すること。この二点に絞られると思います。 でもこれで本当の目的は達成できるのでしょうか? この20年間で大きな動きがあったものとしては、業者の手抜き工事防止、耐震性能の向上、シックハウス対策の三点ですが、これらの問題には場当たり的な法律が作られました。 今回の耐震偽装事件は、今までの建築立法と行政が何ら適切に機能していなかったことを露呈しました。 法律の背景にあるそのときの価値観を洗いなおす必要があります。価値観が変化すれば、立法当時の法律の延長線上で諸々の法律が糊塗されていますが、所詮想定の射程が違います。単なる継ぎ接ぎで賄えるような幼稚なものではないのです。 街づくり・住宅行政、建材ルートと質、作り手の透明化と曖昧さを残さない明確な責任範囲の設定と責任負担等々、その中のどれひとつとってもまともに整備されたものがないのが実情です。 上記の防火措置としての法律は、阪神大震災時から徐々に厳しく設定されてきました。住宅密集地ではとりわけ厳しい基準が作られたため、以前からあった木造住宅はまるで爆弾を抱えているような目で見られています。 今の建築基準法に従えば、住宅密集地では鉄骨製かコンクリート製の建物は優先的に造ることができます。これ自体街づくりの視点からいえば論外の基準です。 これだけでヒートアイランド現象を加速させるだけです。さらにコンクリート製の建物は基礎を木造のそれより遥かに大きく深く作らなければならない。そんな土地がないから住宅密集地というのではなかったのか。また無理に作れば隣家の基礎に影響して家屋自体を傾かせる可能性が高まります。 また鉄骨製の家屋が木造住宅より、何が有利なのでしょうか? 燃えない?強い?腐らない? もしそんな発想で、現行の法律を作った官僚や一部の見識者と呼ばれる学者は、おそらく日本人ではないと思います。 鉄骨製の家屋では火災が発生した場合は僅か600度ぐらいから構造体の鉄は限りなく強度が低下し、アメのようにだれてしまうのです。木の場合はそれぐらいでは燃えたとしても強度はほとんど変わりません。 そう考えると、法律が推奨している鉄骨製の家屋で、仮に火災が発生した場合、たしかに延焼を抑えることはできるかもしれませんが、火災が発生した家屋の住民は熱でゆがんだ自宅から逃げ出すこともできず、焼け死ぬことになります。 ついでになりますが、建築基準法での木造住宅の耐用年数は30年、RCの建物は60年と規定されています。 木の建物の優れた文明を持つ日本にあって、こういった発想で法律を作る一部の官僚や学者は、一部の産業の代弁者なのでしょうか。日本の素晴らしい文化や文明を無視して、むしろそれを根絶やしにしようと目論んでいるかのように見えます。 事実は木造住宅は100年以上の耐用年数を元々持っているのです。RCの建物こそ、その原料となる砂質の劣化がひどく、50年も持たないのです。 それを今でもそのまま放置しているのは、信じ難い事実なのです。 もうひとつこの法律が日本の住宅に及ぼした致命的な悪影響は、木造住宅を30年の耐用年数にしたことで、日本のほとんどの建築業者が30年持てば十分な木造住宅を造ることに専念したことです。日本の建築業者から木造建築物を作る人間から良心という魂を抜いてしまいました。 法律が手抜き工事の木造住宅を推奨しているからどうにもなりません。まともに考え、まともに施工すれば、日本の木造住宅は黙っていても(メンテナンスは必要ですが)100年は持つのです。 自社の物件は100年持つと吹聴している一部の業者がいますが、その会社ができて50年も経っていないのにどう証明するの?と問い正しくなりますが、まともな考えを持っていればちゃんとした家屋を造ることに専念します。そうすれば間違いなく100年は優に持つ家ができるのです。 元々法律に従って手抜き工事で造った家ですから法律違反ではないにしても、日本の家の質は目も当てられないほど低下してしまったのです。だから「安い」のは当たり前なのです。 大手のハウスメーカーも地場のビルダーも、そろそろことの真実に目を覚まし、本心良心に従ってまともな日本の家を造るのでなければならないと思います。 …でもね、「安い」と謳って販売している業者を見ると、思わず非国民と叫びたくなるのです。本当はこれほど高い家はないのです。30年経ったら建替えなければならない家とは、まともな家の最低でも3倍以上のお金が掛かるのですから。 立法府も行政府も、縦割り行政の権益にしがみついて、アナクロな法律を維持しながら、一部の産業の息が掛かった一部の学者を登用する悪癖を止め、日本の心性にあった街づくりや町並み、孫子に引き継ぐことができる木造家屋、設備や奇を衒った工法によらないまともな設計を施した住宅、釘や金物をできるだけ使わずに100年持つ家づくりをする業者こそを称揚しなければならないはずです。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-25 10:41
| 材木・建築業界
事務所の近くに、里山を切り崩して出来上がった宅地があります。全部で1000戸近く建つでしょう。里山と田んぼ、さらに河川補修工事を機に地元住民を立ち退かせた空き地それらを入れての戸数になりますが、この3年前から建ち始めました。
メーカーの分譲地が60%以上を占めています。それ以外は建築条件なしなので、結構面白い住宅が建ちました。 幹線沿いはメーカーの展示場かと見間違えるほど、大小有名無名のハウスメーカーの家が建ち並んでします。こういうのを見て、住まい手はをまるでショーウインドーでも見るかのように品定めをして、どこかのメーカーと契約して自宅を購入するのかなあ…??? 地場のメーカーが約10社ほどありました。半分は輸入住宅のフランチャイズでした。それ以外は訳の分からない地場ビルダーです。何が取り柄なのかさっぱり分からない会社ばかりです。 でも共通した「売り」がありました。無垢材使用でバカ安の家、骨○住宅、耐震住宅、マーケティング被れの家(家の中身ではなく、自社の売りを最近流行の○○実践会ノウハウをそのまま利用しただけの会社etc.そういった売りも出せないビルダーは格安の土地を探してあげますとかいって結局安売りに走る。 それ以外で最近目新しいのが、○○ホームもどきのビルダーです。総二階の洋風住宅に集中していました。玄関ドアはまるで西部劇のセットのようでした。パステルカラーを室外室内かまわず塗りたくり、外壁の角々にはおそらく高級感を少しでも演出したいのでしょう、石積みしたようなサイディングを背丈2メートルぐらいのクリスマスツリーのような格好で適当にくっつけて、「意匠」を凝らしていました。 このビルダーの名前はやはり○○○○ホーム。こんなんじゃ大手のハウスメーカーの方が遥かに良い。地場という地域性を活かしきれず、大手のコマーシャルの尻馬に乗って、物真似ばかり。家づくりを見ても、外観からして研究の後が全然見られない。 大手はそれなりに研究しています。(家づくりではなく、マーケティングを) 地場の弱小ビルダーが絶対やってはならないことのひとつが大手の物真似なのです。 でもついつい物真似をしてしまうのですね。作り手がユーザーになってしまって、しかもあれもこれもと欲望ばかり増殖した上で、自社の家を考えてしまうから、あれもこれも取り入れ(物真似をして)、出来上がった家は結局ケバク厚化粧をしたみょうちくりんな表情をしています。 それに儲けようという魂胆が丸見えのメーターモジュールの「総二階」造りです。 もっともっと深い問題意識を持てるなら、こんなあほな家は造らないはずなのですが、経営者がアホなのか、よっぴど頭が悪いのか、ただの守銭奴なのか…顔を見たくなります。 地場のビルダーはそこの地域性を熟慮した家づくりをすることで使命を果たせるのです。それだけで十分アピールできるのに、何で大手の季節感のない地域性のないのっぺらぼうな家を追っ掛けるのか、真似をすればするほど地場ビルダーは消えるしかなくなるのに…慨嘆して帰りました。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-24 19:21
| 木 無垢材 自然
シックハウス対策のために、揮発性有害物質を含まない建材しか住まい作りには使用できなくなったと思いますか?
事実ではありません。あくまで基準値を下回った建材であれば、何を使ってもいいことになっています。証明書という限りなく怪しげな紙切れ一枚で、住まい作りは進行しています。 私たちは疑っています。本当に法律は遵守されているのだろうか。規制自体の甘さはないのか。規制の網から零れ落ちた有害な建材はないのだろうか。 更に保証書が付いているからといって、本当に基準値を確実にクリアできているのだろうか。 合板?合板は以前シックハウスの大本でした。合板を多用した家や住まいは、間違いなくバクテリアや虫を殺しつつ、人体を蝕んでいました。ラワン合板や針葉樹合板が代表的ですが、他にOSBボードなどもありますが、これらは基本的に下地材です。それにプライと言って材料を1mm前後にスライスしたものを交互に重ねて接着成型したものを指します。 ある意味接着剤の間にスライス板があるようなもので、シックハウスの元凶になる製品でした。 以前家具では当たり前のように使用されていました。そのためシックハウス対策の法律が施行された後も、家や住まいに使用される材料にはすべて規制が掛かっていたのですが、家具は対象外であるため、どんなにシックハウス対策が施された住まいでも、ひとたび家具が室内に設置されると、ホルムアルデヒドだらけの空間に変貌してしまいました。 水屋などの家具では、合板が当たり前のように使用されていたため、扉を開けるとツーンとした刺激臭がしていたものです。水屋の中には食器が多く置かれるため、殺菌のためにもそういった揮発性有害物質を多く含む合板を積極的に使用していたのです。 だからそういう合板を使った家具の中には、バクテリアや小さな虫はおろか蝿さえも死んでしまいました。虫を殺す物質は人体には影響ないといっていた業者が何人もいました。 さてその後は合板には規制がかけられ、すべての製品は0.008ppm以下を遵守しなくてはならなくなりましたが、ここに落とし穴があるのです。 殺菌作用の少ない合板を使用した家具は、今度は虫を殺すことが出来なくなったということです。つまり虫害に弱い家具が作られているのです。 これは家具に限らず、シックハウス対策が施された住まいは、全体的に虫害に無防備な建材で作られるため、メンテナンスは、それ以前より遥かに多くの費用がかかることになっているのです。 ある機関が実験したところ、OSBボードなどの合板は、シロアリには全く無抵抗でした。 その他ではムク材はシックハウスの対象外として認められているため、多くの地域ビルダーやハウスメーカーがムク材を積極的に取り入れました。 商社などもこの機に乗じて、海外の安いムク材を輸入して販売しました。そしてどうなったと思いますか? シロアリに弱い家や住まいが大量生産されているのです。 そしてもうひとつの盲点があります。それは輸入材はすべて検疫をパスしなければ国内に持ち込むことができないため、事前に必ずと言ってもいいほど、薬剤で殺菌処理をしています。 そのため薬剤が付着したまま、国内に流通することになります。これについては、行政は何も規制していません。ムク材だから?…脳みそのしわもツルツルかい?と言いたくなります。 時代遅れで、問題が起きればそのときそのときの場当たり的な法律で対応しているため、歪みがどんどん進行しているのです。 そこで使用されている薬剤のほとんどはキクイムシ用の薬剤です。ですからシロアリには何の効果もありません。人体には「効果」的な薬剤です。 ムク材だからといって、無頓着な使用方法で家や住まいを建てるメーカーや工務店が多すぎるのです。 木の種類でシロアリに強い木があれば、全く無抵抗な木もあります。米欧産の木のほとんどはシロアリの大好物です。乾燥していれば、それほどシロアリも付きにくいのですが、高温多湿の日本の気候にあって、いつまでも乾燥しっ放しの木はありません。建築現場に納品された時点で、外気に晒され、多くの細菌や虫が辺りを漂っているのです。 シロアリに弱い建材を使い、シロアリに弱いムク材を使って、家や住まいが造られている事実を知っておく必要があります。そして薬剤まみれの輸入材が市場に出回っていることも知っておく必要があるでしょう。 知識がないというより、プロとして何のために建築に携わっているのか?誰のために仕事をしているのか?目的意識や使命感を忘れたとき、家や住まいという「人が住まう空間」は、一部の業者のための単なる金儲けの手段に過ぎなくなってしまうと思います。 大手のハウスメーカーから地場のビルダー(工務店、材木屋)まで、プロを名乗って、金儲けに奔走している業者がいます。 もしお知りになりたいならば、敢えてお教えします。 でも真剣な想いを持った方以外には教えません。私たちは一部の企業を中傷することが目的ではないからです。本当に健康に良くて、長年長持ちする力強い家や住まいを今あるいは近い将来にお求めの方にのみお教えします。 何年か経ったら家でも建てようかなとお思いの方は、当研究会のHPを定期的にご覧ください。 http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/ ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-19 17:38
| 木 無垢材 自然
住まいのトラックバックセンターという名称です。
意図的作為的な印象はありませんでした。ある意味では良心的な方かも知れません。 2ちゃんねる的な方向に流れないことを祈ります。 2ちゃんねるはあることないこと中傷誹謗サイトですから、信用できる内容の記事はおそらく5%未満だと思います。 たまに見ますが、いかに日本人の心性が干からび浅薄になっているか露骨に判断できるサイトですが、これもある意味「愚民化政策」の一環なのでしょう。 国民に3S的(セックス・スポーツ・スキャンダル)洗脳を施し、本能的というより、感性と関心の意識レベルを下げてしまえば、時の為政者は安泰なのです。 だから2ちゃんねるみたいなサイトは、意識的に野放しにするのです。 K首相のパフォーマンスは、一国を代表するものとしての見識に欠ける度し難い浅薄さとしたたかに計算された政治力学を使い分けています。 T幹事長は「K劇場」と比喩しましたが、それは間違いなく本音です。 彼らが思う「改革」を実現するためには邪魔なものは予め排除していく。その上でバンバンごり押しする。 そういう意味では、国民の政治意識の低下がもたらした土壌から生まれた申し子のようなKさんなんだなあと思いました。 私たちは為政者から見れば大衆の一人に過ぎません。活動資金たる政治献金をたくさんくれるスポンサーとしての企業は彼らにとっては大のお客様ですから、大衆という位置づけはありません。むしろおもねる対象でしょう。 しかしながら大衆たる我々が、実際に大衆として位置づけられ、それに疑いを持たないことは、非常に危険です。大衆であることを否定するところから、初めて政治参加の根拠が見えてきます。 選挙のときに立候補者は、選挙民に向かって「清き一票」を一所懸命に求めます。でもそれを鵜呑みにしては駄目なのです。 「清き一票」ではなく、一票とは、あるときは花束であり、ある時は貸付手形であり、またあるときは石礫(いしつぶて)でなくてはならないのです。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-14 08:41
| 木 無垢材 自然
木造住宅はもとより木を使用する住まいには、今までのような廉価品としての材木を無頓着に使っていると、人などの動物に対する健康被害を惹き起こす可能性があります。
健康被害を惹き起こす可能性がある木はあるのです。 日本の商社は、商品として市場に流通すれば、何でもお構いなしに輸入します。そしてそれが商品になるならと、また流通し始めの新種の材木は付加価値が比較的高くなるため、材木屋もバンバン末端に向けて販売します。 国産の木である杉などの代表的な木は、多くの付加価値を得ることが難しく、流通業者にとっては下材に該当するため、量を稼ぐための価値しかないと思われているからです。 日本の材木屋の多くは、そこの地域特性(工業地域、都市部、田舎、産地等々)にもよりますが、ほとんどが一般的な流通業者でしかありません。木に関する知識はお粗末なものです。 材木屋の作ったホームページはたくさんありますが、検索してある程度調査してみたのですが、いい加減な知識でハッタリまがいの広告をしているところが結構多くありました。 なかにはうそを平気でついている会社もありました。おそらくその会社はうそをついている意識はないのでしょう。単に知らないだけというのではなく、ちゃんと調べていない、人づてに聞いたことを無頓着に書き写してしまったのだと思います。これを材木屋とは呼びません。節穴を販売するフシアナ屋といいます。 日本に輸入される木が、日本の気候や土壌に適しているのか、そして人間や動物、植物などの生態系に影響を及ぼさないか、十分な時間をかけて検査をして、その結果市場に出すという仕組みは、日本にはありません。 すべて後手後手です。 日本では、市場に一般的に流通してから、官や民間の研究所などが独自に検査した結果を公表しますが、順番が全くさかさまなのです。 2005年からは、樹齢40年から60年の木が大量に市場に出ることになります。1960年から70年後半にかけて、多く出荷されていた木は30~40年が多かったのですが、今後は優良材といっていい木(杉・桧)が大量に市場に出ます。 これから家を建てる住まい手にとっては、いい条件になるでしょう。 輸入材のすべてではありませんが、日本では外来種の虫害を未然に防ぐために輸入材の消毒処理を義務付けています。そのため人体に悪影響を及ぼす可能性のある薬剤が付着したまま市場に出回るケースが多いのです。 十分な検査が必要です。 そして冒頭にも述べましたが、木そのものの成分が人体に悪影響を及ぼすものもあります。その中の代表的なものだけを公開しますので、十分注意してください。 南米産のカセッター(シマルバ)は呼吸器系を犯します。馬場での木屑に混入されていて、ほとんどの馬が重大な障害を負いました。 アフリカ産のアユーズは、カセッターほどではないのですが、同じような症状が発見されています。 製材品で、直接人体に影響することはないようですが、丸太を製材し、また加工したり、現場で切削した場合必ずおが屑が発生します。 その工程に関わる人には重大問題になります。 先ほどもいいましたが、材木屋のHPでありながら、アユーズをインドネシア産と紹介している?会社もあります。気をつけてください。 どこの業界もあまり変わりませんが、その80%は烏合の衆です。何らかのポリシーやスタイルを持って頑張っているちゃんとした会社は20%しかありません。 何にも考えずに相談したり、購入するのは危険です。 あなたの街に100件の同じ業種の会社があるとすれば、あなたが信頼して購入できる会社は20%以下しかないということを憶えておいた方が良いでしょう。 別の意味での健康被害を及ぼす木があります。 それは盗伐材です。違法行為がまかり通る後進地域では、小遣い稼ぎで平気で盗伐されている地域があります。その地域は計画性などありませんから、根絶やしの荒地になってしまいます。 中国や東南アジア産の木には十分注意が必要です。これはその産地がまずいというだけでなく、盗伐材がそこを経由して輸入されるケースが多いためでもあります。 中国から松と称して輸入されている木の相当の割合が、ロシアのツンドラ地帯から盗伐され、中国を経由して日本に輸入されているのです。 その結果ツンドラ地帯のあちこちに広大な池が発生しています。元からあった池ではありません。原生林を切り倒した結果、土地が露出し、太陽光が地表と地中の永久凍土を溶かしたために池が出現したのです。 池と原生林の境界は、どんどん侵食されて拡がっていきます。 地球温暖化を抑止する最も有効な森林地帯が破壊され、その地域では不自然な火事が毎年発生し、その下流域では洪水が発生しています。 地球温暖化は自然現象ではありません、人災であることをしっかり自覚しておかねばならないと思います。 hpはこちら: http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/ ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-05 10:06
| 木 無垢材 自然
大晦日が新月…これは実に霊験あらたかなる日になるでしょう。
日本中皆、大晦日の夜に、つまり元旦にかけて近くの神社やお寺をお参りするでしょう。 実に惜しい、…最も月の力が影響力を発揮するのは、30日の夜中から31日の朝方にかけての時間帯です。 このときに人が真剣な想いを持って、ある願いを宇宙に向かって投げ込むとき、大きな実現力が働き、近い将来に現実化される。といわれています。 アンドレ・ブルトンの著書に「想像されたものは現実を目指す」という一説があります。 翻訳が硬いのですが、「心の中で、彫刻作品のように制作された想像物は、現実の環境を選択し、限界を超えて機会や幸運(あるいは不運)を通じて、必要な素材のすべてを集め、それぞれを有機的に構成しながら、後にも先にもありえない唯一の建造物として現前に現れる。 そしてそのときは、想像した本人自身をも同時に造り替えている。さながらその唯一の建造物の唯一のオーナーのように。」 文章として展開すると、以上のようになるでしょう。 仕方ないのです。芸術的表現というものは、ひとつの言葉を、まるで多くの花弁をつけた花のように駆使するからです。だから一つ一つの花弁を順序正しく読み解く必要があるのです。 信じる信じないは人の勝手に属しますから、信じない人は知らない方が多いのですから、知らない内に過ごせばいいのです。 知っていて、信じられるという実感を持てる人は、どしどし願を懸けた方が良いのです。 何か占い的な文章になっていますが、想いが実現するということを心理学的に実証した学者は、実に多くいます。 古代ギリシア時代ではゾロアスター(ツアラトウストラ)。仏陀もキリストも、詳しく憶えていませんが、同じことを言っています。中国では老子・荘子。日本では空海。 近世ではフロイト、多くのシュルレアリスト。ジェームス・アレン(この方はよく知りません) 中村天風、安岡正篤。マーフィー。 これをビジネスモデルにしたのが、P.J.マイヤーやナポレオン・ヒルになります。 最近の哲学者では、直接には言及していないものの結果的に実証しているという意味で、実存主義以降の言語学者や心理学者、構造主義から脱構造主義に至るハザマに立つ学者たちが挙げられるでしょう。 こういった多くの権威ある人々が語った内容を知っている人は多いでしょう。 そして皆、それは真理だと納得します、まるで得心したかのように。 しかしながらそれと同じ数の不平不満を言う人がいます。そんなの分かっているけど、そう簡単にはいかないんだよなあ・・・・。誰か隣で実際に見せてくれればやり方もわかるし、具体的にどうすれば思いが叶うのかが分からないんだ。と言います。 「心の中で」まず思うことが出来ない人は、必ずそう言うのです。 そして「彫刻作品のように想像」できないと、出来合いの商品として販売されている「彫刻作品」を探し求めるのです。ここに陥穽があります。 心の中で想像できないということは、まず大前提になる「真剣な想い」がないという証です。 先人の言っていることを一つ一つ読み解けば分かることなのに、肝心な部分を飛ばしてしまうから、いつもで経っても実現するどころか、着手もできないのです。 寝ても覚めても想い焦がれ、24時間夢中になる心の状態を、たいていの人は経験しています。その中身と結果は十人十色ですが、その心的状態を持ち、そしてそれが実現するまで維持できるか、それがすべてなのです。 実現するまで維持できるか、これが肝なのです。 アフリカのマサイ族は、他の部族より圧倒的に秀でた能力を持っています。彼らが雨乞いをすれば、必ず雨に恵まれるからです。 その秘訣があります。それは“雨が降るまで踊りつづける”ことです。 …なあんだあ、と思われるでしょうが、実はここに大きな示唆があるのです。しかも多くの人が望みながら99%の人が失敗する原因です。 心底からの確信(信念を伴う自信)と強い期待感を持った継続。 この心境を持つことができれば、実際にどんなことでも実現できるはずです。 2005年最後の夜、秘訣を知って、願いを宇宙に向けて発信すれば、必ず想いは実現します。願いには善悪の基準などありません。あるのは宇宙の底まで透徹するほど強烈な想いだけです。 hpはこちら: http://www.h3.dion.ne.jp/~yamaiti/ ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-03 11:21
| 木 無垢材 自然
北九州の設計事務所10余名の方々の研修旅行の行程で、途中小国の産地と熊本の製材所見学をエスコートさせていただきました。
まずは小国森林組合の簗瀬さんのレクチャから始まり、次に山中で伐採現場を見学、それから原木市場を見ました。 伐採現場では高さ20メートルはありそうな小国の綾杉を2本伐っていただきました。 チェンソーの木を切る音が辺りにこだま(木霊)して、最後に楔を叩き込んで倒します。ミシミシと音を立てながら、立ち木はゆっくりと傾き、地響きを立てて倒れました。 心の中で、これまで一所懸命に育ってくれた木に合掌しました。そしてこの木の新たな「人生」?が始まるんだなあ。大事に使ってやんなきゃと、心から愛おしくなりました。 ![]() ![]() 根株側の断面から熱い氣が立ち上がっていました。辺りは仄かなアルコールのような匂いがしました。おそらく杉の持つ樹脂の匂いだったと思います。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-02 17:04
| 木 無垢材 自然
12月2日は新月です。夜の空には月が出ない日です。だからほとんど真っ暗な空になります。当たり前ですが、この日は特別な日なのです。
このブログの読者しか知りえない貴重な情報です。 今後は近日中に発行するメルマガの読者にしか公開しないことにしているので、これがブログでの公開最後になります。 貴重な情報! それは、新月の日に願ったことは必ず実現する。 新月の早朝に、神聖な場所で、南か東に向かって、真剣に一度だけ願いを唱えるのです。何度も復唱しては駄目です。そして願う内容は、ひとつだけです。あれもこれもは駄目です。 許容範囲は新月前の1~2日間です。 新月の日と思っていても、その日の昼間には既に新月を過ぎている可能性があるため、直前日をお勧めします。 信じるだけでは駄目です。信じ切ることが重要です。 半信半疑や当てモノ感覚、あるいは神様仏様的なおすがり依存心では、願いは叶いません。心の中が願いをかなえるだけの状態になっていないからです。 信じること、信念はそれ自体でパワーを持っています。だから真剣であればあるほど、そのパワーは宇宙に届き、地上で実体化されるのです。 新月は木を愛する、自然を愛するものにとって、特別の意味合いがあります。 新月伐採といって、新月の日に伐採した木は、それ以外の日に伐採したものより、寿命が飛躍的に延びるというものです。 それは虫害(シロアリやキクイムシなど)に対しても強くなり、耐久性が増すというものです。 科学的な根拠はまだ明かされていませんが、世界的に経験則で実証されています。 直観的には理解できると思います。ウミガメの産卵やヤゴの孵化、人の生死等は、統計的には月の月齢に影響されていることは事実です。 西洋占星術でも、新月生まれは強運の持ち主が多いといわれています。占いだからと侮ってはいません。人が誕生した瞬間に、その人にとって月がどの位置にあるか、また月の満ち欠けの状態によって、その人の性格に及ぼす影響を測るのです。 月の動きは、重力として理解すれば潮の干満や大潮小潮で理解できますが、地球上のあらゆる生物に陰に陽に影響を与えていると考えることは不自然ではありません。 「人間とは本能が壊れた生命だ」とある哲学者が言っていました。 人間自身が自分の行うことや造ったものに対して自然を見失う方向にあることも理解できます。それはあたかも見失った自分自身を見つけるために、彷徨っているような光景が浮かびます。 本能が壊れた結果として、文明が生まれたという人もいます。それは人間であることの自由や能力を手に入れたことの証でもあるのかもしれません。 『原始アンドロギュヌスの神話』は、その意味を暗示しています。 ▲
by MUKUZAIKENKYU
| 2005-12-01 09:37
| 木 無垢材 自然
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