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戸建て注文住宅に関する面白い統計資料

 今朝当会が購読しているメルマガのひとつに面白い統計資料が報告されていました。

 もしこの事実を、今から家を建てたいと思っている住まい手が知ったら、どう思うでしょう。

 この不可解な事実は日本の住宅産業が、如何に歪んでいて、多くの住まい手に真実を伝えていないかが良く分かります。
 そしてまた多くの住まい手が家や住まいに対して、如何に無知であるかということも同時に表していると思います。

出所は忘れましたが、戸建て注文住宅の工法別の平均工事金額です。


   ① 木質系プレハブ住宅・・・3990万円台

   ② 鉄骨系プレハブ住宅・・・3430万円台

   ③ 2×4工法・・・・・・・2770万円台

   ④ 木造在来工法・・・・・・2590万円台

   ⑤ 建築家への依頼・・・・・2956万円


①はエス・・・ル、ミ・・・ム等のパネル工法を中心としたメーカー

②はセ・・・ス、ダ・・・ス、ト・・・ム、パ・・・ム、サ・・・ム

③以降は地方分散型、つまり多くの中小零細企業が取り組んでいる工法。

ただ④については、S・・・業やユ・・・ム、ア・・・ムなどの大手の木造住宅会社もありますので、一概には分散型とはいえないのですが、地域のビルダーが昔から携わってきた工法として浸透しています。

 この中で最も着工数が多いのが④の木造在来工法で、⑤と合わせると市場の約70%以上を占めています。
 ただし最近はセ・・・スなどは、新製品として鉄骨系からシフトして、集成材と金具を組み合わせた非創造的な工法を以て「木造住宅」と名乗っていますから注意が必要でしょう。

 木造住宅の定義として、集成材ばかりを使用したり、木同士の仕口で組み合わせるのではなく、メタルのジョイナーで木をつなぐような工法(一部ではメタルフィットと呼んでいます)は、木造在来工法とは呼べません。

 ①と②はプレファブといって、自社や下請の工場で、すべての部材をカットして、そのまま現場に持ち込むという意味でのプレファブで、家づくりを工業(規格)化することによって、建築コストを下げ、より多く販売できるようにしています。

 これを大量生産大量販売ともいいますが、家づくりに、こういった発想を持ち込むことは、多くの過ちを内包していると思います。
 何のための家づくりなのか、誰のための家づくりなのか、この視点に哲学がないのです。

 家というのは、その国や地域の文化であり、そこに住む人々の心の在り様でもあると思います。それを無視した家づくりは、所詮消耗品でしかないのです。 

 そう考えると、このプレファブ系の住宅会社の建てる家が最も安くなるはずです。そうならなければ、工業化の意味がないのですが、事実は最も高くついています。

 このカラクリは、生産コスト自体は他の工法より最も安いのですが、販売コストに多くを割いているため、逆にもっとも高い家になっているのです。すなわち有名タレントをバンバン使ってテレビや新聞、雑誌に膨大な量の宣伝広告費を注ぎ込んでいるのです。そして住宅展示場での出展と維持費は相当な金額になると思われます。

 住まい手は正味の家ではなく、厚化粧と見かけに多くのお金を払わされているということになります。

 ということは、このような工法の家を購入する住まい手は、家を購入する際に、そのメーカーの宣伝広告費まで支払わされているということになります。
 メーカーが住まい手に渡す見積書には絶対に反映させません。すべては工費や部材費に上乗せされて、まことしやかに支払わされているのです。これをブラックボックスといいます。

 ①②の場合は、あまりにひどいので述べましたが、③と④にも気をつけなければなりません。
それは中小零細企業だから問題があるのではありませんが、建築業界全体がこのようなブラックボックスを何の疑いも持たず行使している工務店や住宅会社があまりにも多いからです。

 住まい手がこの中で正味という意味での安さで、よりいい家を手に入れることが可能なものとしては、やはり⑤の建築家(設計事務所)に依頼することが間違いない選択だと思います。

 ただし1級建築士事務所でありながら工務店も経営している会社は、じっくり調査する必要があります。
 いま問題になっている名義貸し(借り)の工務店も多く、また折角1級建築士でありながら、工務店の利害を優先している会社になっている可能性が高いからです。

 全体を見渡して分かることですが、やはり日本の場合は、木造在来工法こそが正しい工法といえると思います。そしてノウハウの水準も比較的高く、同時に最も経済的な工法でもあることが証明されています。
by MUKUZAIKENKYU | 2006-05-26 10:33

家・住まいの健康 その2

やっとこさ復帰できました。

先月から増改築の工事に関わっていたため、ほとんど毎日現場に行き、住まい手の要望や工事の打合せから段取りをしていたため、約1ヶ月間、何もできませんでした。

それに業界でのくだらない揉め事に巻き込まれて、少々うんざりしていました。当社の歴史が50年以上あるためか、溜まった灰汁のように、そこにいるだけで何やらかんやら井の中の蛙のチンケな利害関係に付き合わざるを得ないこともあるのでしょう。

さて本題です。

住まいの健康とは、そこに住む人の健康のことではありません。そのことは随時触れていきますし、住まう人の癒しや健康、そして家族の繁栄等は、これらの問題を解決することで、同時に解決できる仕組みになっています。家・住まい自体の健康が問題です。

前回では若者の最近の傾向を簡単に述べましたが、家づくりでいうと、家の骨格に関係しています。全焼の「教養」編と若干重複しますが、まず健康的な「強さ」について述べていきます。

強さとは何でしょうか?家・住まいの強さは、そこに住む人の安全や安心を保障することを前提にして考えなければなりません。単なる強さだけでは、生物で生身の人間は生きていけません。

生物的に考えると、強さとは、病気にならない体、病気になってもすぐに治る体、行動的で、新陳代謝が活発な体等をいうことが多いようですが、家・住まいでは一般的に地震に強いことを指すことが最近多くなっています。

地震。確かに地震が来たときに、簡単に倒壊するようでは、その中に住む住人はたまったものではありません。
でもいつその地震は来るのでしょうか?…誰にもまだ解明できていません。

それにかつて昔からある日本の家は、地震が来るたびにバタバタと倒壊していたのでしょうか?事実はそうではありません。確かに一定程度の倒壊率はあるかもしれませんが、それで日本の従来の家づくりが間違っていたなんていう人は誰もいません。

いつ来るかだれにも分からない地震に強い家ばかりを宣伝しているハウスビルダーは、別の意図があるのだと思います。

地震より間違いなく頻繁に来る脅威は何でしょうか?それは火事であり、台風であり、洪水などの浸水です。もうひとつ付け加えるとすれば、手抜き工事といえると思います。

地震に強い家を造ることは、今盛んに宣伝されているような特殊な対策を施さなければ出来ないことでしょうか?ある鉄骨プレファブメーカーの宣伝では、家自体を盛んに揺らして、○○回持ちましたといっていました。

そんなに地震は来ません。あれだけ大きく揺らして、しかも何度となく起こる土地なら、人間はバカではありません。まずそんな土地に家を建てるなんて考えるわけがない。活火山の火口の中にでも建てるのならまだしも、家を何かの機械と勘違いしているのでしょう。そのメーカーが家に対する考え方を表しているいい見本でもあります。

そんなメーカーを間違っても選ばないようにした方が、かえっていい選択になると思います。
(続く)
by MUKUZAIKENKYU | 2006-05-25 20:04

家・住まいの健康 その1

 今まで家・住まいの教養について 17項述べてきました。

 ここら辺でひとまず完了して、次章『家・住まいの健康』について述べます。

 健康とは家や住まいの健康であり、そこに住む人(家族)の健康です。

 第1章第17項では、木とイヤシロチ化との関係について簡単に述べました。それは第2章に入るためのプレリュードとして設定しました。

 健康はきわめて貴重です。健康でなければ、絶対に幸福にはなれません。たとえ成功してもほんの一瞬しか味わえないでしょう。 人だけではなく、ありとあらゆる生物に共通する事実だと思います。

 しかしながら誰しもまた病にかかることがあります。生まれてこの方一度も病気になったことがない人はいません。乳幼児にはその時期特有の病があります。青年期では肉体の病のほかに精神の病的傾向も見られます。

 一般的には、人はイニシエーション(通過儀礼)のような病にかかっても、現代では克服できない病はほとんどなくなっています。またそのような病にかかることによって、人は免疫を持ち、体力的により向上して、いろんなウィルスに対する抵抗力を身につけて、大人へと成長していきます。

 本当はそのはずです。そうならなければ若いときに折角病気になって克服して、大人になって頑強な肉体にならなければ、病気になった意味がないはずです。

 でも現実はというと、大人になると、最近ではより深刻な病気にかかる人が増えています。

 実際に私などは公害が騒がれ始めた当時、食品も含めて、今では発がん性物質といわれる添加物がたっぷり混入した食品を毎日当たり前のように口にしていました。素晴らしい自然環境もありましたが、目の前は無数の煙突から七色の煙が昇り、洗濯物も干せないような環境の中にもいました。

 そして今まで私がかかった病とは、幼いときは憶えていないのでよく分かりませんが、はしかと中耳炎にはかかった記憶があります。あ~それと、一度海でおぼれてしまい、大量の海水を飲み込んだために急性肺炎になりました。

 その後はというと、風邪、三日はしかぐらいですか。かなり大人になってからは椎間板ヘルニア、虫垂炎、坐骨神経痛、それと薬剤反応で全身に湿疹が出来ました。

 生活環境や食品環境では、現在より遥かに劣っていたと思います。

 にも拘らず、上の病以外では至って健康です。

 ところが今の二十代から十代の若者たちは、環境的には申し分のない「健康」を保証されているはずなのですが、まあちょっとしたことですぐに病気になる。それにあごが細い。あごの細い子供は、主観的に言えば知能と精神の発達に障害があるように思います。

 あごの発達度と脳のそれは関連しているのではないでしょうか?別の言い方をすれば、思考力や集中力に関連しているように思えてなりません。
 頭の良さ(成績のよさ)ではなく、通常通りに問題解決のために思考することは生きるためだけではなく、より良い社会生活を形成するためにも絶対不可欠な人間的要素です。

 どうもそこら辺が不足しているか、欠如している子供が増えているような氣がしてなりません。

 家や住まいにも、そのことはいえると思います。
by MUKUZAIKENKYU | 2006-05-07 15:25

イヤシロチと木に(よって)なる家・住まいについて

 当会(日本の住まいを良くする無垢材研究会)では、木について、そしてその木によってなる家・住まいについて、いつも想いを馳せています。

 人、とりわけ日本人にとっての家とは木とは切っても切り離せないことを確信しています。単なる木造住宅では、いわゆる大壁仕様(柱や梁の構造材としての木を壁や天井の中に隠してしまうやり方)等もあり、一概に木造だからいい家になるとは言い難い状況になっています。

 木は実に奥深い自然の賜物です。その存在だけでなく、木の構造自体、神秘的なまでに精巧に作られた生命体でもあります。

 木は大地に生育している状態のときだけでなく、伐採されてからもなお木の特性を発揮して、人々の生活に貢献しています。

 ケガレチをイヤシロチ化する際に使用する高伝導炭も、元はといえば木です。備長炭、竹炭、針葉樹炭などなど、すべて原料は木です。
 木を特殊に焼成すると、性質の変化が得られ、炭として、暖を取るために、また脱臭や除湿のために、そして電磁波の遮蔽用やイヤシロチ化材料ともなります。

 これらの効能は、木とは鉄や石と比べて特別際立つ特徴がない代わりに、ちょうどいい頃合いの位置で人間生活に役立っています。

 木の性質は、数億年前から徐々に進化しながら今日の形になったのですが、誕生当時のままの樹も多く見られます。

 ソテツや銀杏などは代表的かもしれません。針葉樹から広葉樹へと進化の連鎖は続きますが、だからと言って針葉樹がなくなったわけではなく、むしろその特性を独自に進化させながら今日まで来たと言えます。

 針葉樹や広葉樹は、その目的に応じた使い方が出来ます。竹もその中に入れるべきかもしれません。

 木になる家は家を支える構造材としてだけではなく、その姿を見せることで、その独特の木目は化粧材としても使用できる材料です。そしてその色合い、香り、肌触りは、心を和ませます。

 木を覆ってしまっては木の特性は活かせません。木をできるだけ露出させ、適切に配置することで、人の暮らしに陰に陽に貢献します。

 そして炭として利用された木は、更に人の生活環境を大きく改善させる力を発揮します。

 高伝導炭は地下に埋設されてそこの土地の本来の力を引き出し、人だけでなくすべての生物を活性化させます。更に機械や家電製品にも電気的な影響を与えて故障しにくくなります。土地自体が改善されるため、そこの建物にも当然いい影響を与えます。

 高伝導炭によってイヤシロチ化した土地の上に、木という生命体で造られた家や住まいを造れば、まさに同根の生命によって相乗効果を得られることは想像してみれば分かることです。

 これこそ木という生命体が人間にとって、とりわけ日本人にとってかけがえのない存在であることがお解かりいただけると思います。
by MUKUZAIKENKYU | 2006-05-04 19:24 | 木 無垢材 自然